タグ「 鮎川はぎの 」の記事

5件の投稿

初恋グランギニョル (ルルル文庫)

鮎川さんの新作。なかなかカオスです。
最初20ページぐらい読んで「突っ込んだら負け」という雰囲気がありありと。
「雪ノ下家に生まれたからにはひとつの分野を極めよ」というのが家訓である。遥が極めようとしているのはゲーム。引きこもって日々ゲームをして暮らしている。人は彼女のことを「優雅な引きこもり」と呼ぶ。

各方面に名前を馳せているゲームプレイヤーに送られた1通のメール。
島を一つ買い取ってゲーム用にあつらえた環境で行われる「ヴィエルジュ・ヘルツ」に参加した8人のゆくえは!
少女向けで楽園島からの脱出です。
各界のゲーム廃ですが社交性溢れる美少年美少女です。序盤は突飛の塊ですが割とベタなところもあります。
もっとがつっと死んでもよかったんじゃと思う辺り私が黒い。

ブラッディ・ハニー (ルルル文庫)

グリセルダの10数年後の物語(読みきり)。グリセルダは未読でも問題なし仕様。
貧乏女優ロッテシアの新しい仕事は舞台「孤独の闇」の死体の役。死体役とはいえ役作りは重要! とロッテシアは物語の舞台の北の大地を踏むことにした。「天涯孤独」という設定で人の懐に忍び込み、しめしめタダで寝床とごはんにありついたかと思えば「天涯孤独ならいいだろう」と宗教的な儀式の生贄として捧げられることになった。
生贄の捧げられ元、サーディはあなたみたいに自分で縄を切ってこの里を飛び出します! と2人は王都へ戻ることに。

王都に戻るまでも戻ってからも非日常に巻き込まれていることにいまいち認識してないロッテがおもろかったなー。
サーディさん売りが天然タラシ。作中にもそんな単語は出てくるんですが、タラシにしては通常営業だなあと思ったのは日頃の読み物が悪いんでしょうか。サーディは隔離されて育ったようなものだから純粋なんだと。そしてロッテシアは自分の夢を否定されて、それでも女優になりたくて都会に出てきたけど芽が出なくて、どん詰まりのところに自分を肯定してくれる人ができてうれしかったんじゃないかなあと思ったりしました。

聖グリセルダ学院の祭典 (ルルル文庫)

春になりグリセルダ学院にも文化祭の季節がやってきた。
エステリアが立ち上げたラララ叢書の布教兼愛読者の会「ラララの会」に続々と加入する。ティエサのようにラララ叢書好きもいれば頭数のために入れられたものも下心ありありで入会したものも。
春からの入寮者としてようやくラエンハルス公の娘が入学してきた。ティエサが学生生活をおくるきっかけになった護衛対象だ。シアーハは入学早々演劇同好会のアマリアから「250年前の悲劇の王女グリセルダ」を題材にした物語の「影の特使」に熱心に勧誘される。
その頃学院で事件が発生する。

ルシン兄の再登場はよいな! ルシン・主様の小姑連合ふいた。ルシンはともかく主様は弱い壁だ。
あとティエサが「わたし普通者になる!」とか宣言しているのがアホ可愛い。そうやって宣言している時点で既に普通ではない。アホだ。ラストがびっくりするほど少女漫画! いや学園モノ的にこれは王道。
8月9月連続刊行! の場所はそこでいいのか? と思いつつ1いつかはあると思ったけどやっぱり月刊グリセルダがはじまるようだ。

  1. 巻末の宣伝ページでもよくねー? []

聖グリセルダ学院の初恋 (小学館ルルル文庫 あ 2-14)

暗殺者の村で生まれ育ち、自らも暗殺者の卵として鍛錬を積んでいたティエサだったが、終戦をきっかけにふつうの学生となるべくグリセルダ学園へ入学した。それから季節は流れ冬休みになった。
ティエサたち4人は冬休みを雪山で過ごそうということで、ネージュの別荘があるルプルへ向かった。
そこで出会ったのはラララ叢書の作家と作家志望、それからキアスの昔なじみだった。

トトの喋り方が実にベアト1である。いいぜェキアス……殺しあおうじゃないかよォとか言い出してもふしぎではないベアト的な喋り方である。恋する乙女は乙女なんだけども、とても豪快。

あと昨日「気持ち悪いイケメンも略したらキモメンではないかね」といっていたのはあとがきを読んでです。
ノンノの駄目な感じは好ましいがあの小説はだめだ! いつぞやのガッシボッカみたいだ!

この229ページが格好いい。でもろっさまが憑依したフェリっぽいと思ってすみません。
というかあの後半は良いな! たまらん! ていうかグリセルダはミステリ風なところがあり、バトルあり、恋愛あり、そのバランスがまじ美味ぇー! と叫ぶところだ。

  1. うみねこのなく頃にの登場人物。 []

聖グリセルダ学院の事情 (ルルル文庫)

次巻はどうなるのか分かりませんが、1巻は「学園ミステリ」のような様式もとっている……ような気がする。
でも「ミステリだと聞いて(ガラッ」と読むとどうなのかは分からない。
「1週間に1回は手紙を書くんだ。もう殺るしかないと思っても我慢するんだよ」というような話です。

サディル王国はこの250年間、9つの公国をはじめとして無数の勢力が戦争を続けてきたが、再統一され平和の象徴としての王と実際の政治の場である議会を擁した。平和な時代を迎えたことで、今後の食い扶持を考えないといけない村があった。主に暗殺者を育成するノキザ村である。
新たな時代は暗殺者ではなく学生として生きよと、ティエサは久しぶりに帰ってきた兄の手引きで聖グリセルダ学園に入学することになった。貴族の学校だが、ティエサはラエンハルス公の娘の護衛代わりとして「暗殺者の家系」ということを隠し、覆面姿から素顔をさらしての生活となった。
ティエサは暗殺者としての腕はあるが一方では引っ込み思案で恋と冒険の詰まった物語を好んだ。

入学して間もなく生徒が一人死んだ。事件か事故か暗殺か、彼女は何故死ななくてはいけなかったのか。
「暗殺者の仕業」説が巻き起こる中、暗殺者でもあるティエサは解決を求めて学園を走る。

2巻は既に3月に発売予定ということで、そのうち月刊グリセルダとか隔月刊グリセルダになるんじゃないかと思うので、がんばってついていきたい。これが13冊目の本なんですが、まだデビュー2年未満なんですよね。そういえば。

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