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2014年04月

音也で『なんて言ったの?』

「え、トキヤ今なんて言ったの?」
「ですから、しばらくお休みをいただくことにしました」
活動休止というやつですねと言う言葉はまたもや音也の耳を通り抜けていった。
聞き間違いではなかった。
「どっか悪いの!? 病院、病院行く?」「私はいたって健康ですよ。でもそうですね、少し疲れました」

那月で『惚れ直した?』

「その顔だけでも分かるけど僕としてはやっぱり言葉で聴きたいなあ。僕の我儘聞いてくれるなら今思ってること聞かせて」
他には聞かせないからとばかりに壁際に詰め寄って屈んで耳を寄せてくる。首筋からは深い森にいるような落ち着く匂いが漂ってきた。背後の壁に手をつかれてもう逃げようもなかった。

トキヤで『手だけつないで』

「おやおや、繋ぐのは手だけではありませんよ」
トキヤは腰に腕を回してふたりの間にあったわずかな距離さえも縮めてしまった。
「エスコートというからにはこのぐらい寄り添っていただかなければ不審がられますよ。君は今だけ作曲家ではなく一流の女優だと思ってください。周りが注目していますよ」

音也で『大人しく降参して』

「トキヤは大人しく降参すればいいのに」
個室居酒屋の一角ですやすやと寝息を立てているがこれからが大変だと音也はげんなりする。
「トッキーは負けず嫌いだからね」
「れいちゃんが変に挑発するからいけないんだよあのトキヤ1人でつれて帰れないんだからね!」
「レンレンにはもう電話しといたよ☆」

那月で『サービストーク』

「僕は本当に思ったことしか言いませんよ」
向かいに座って真剣に翔の爪に色を乗せている那月は顔も上げずに言った。
「思ってもないことをいうのって僕この年齢になってもやっぱりあんまり好きじゃないです。どうしてもしょうがない時ってありますけど」
不意に言葉が途切れた。
「すっごく疲れます」

10代最後の一十木音也、ハタチへの誓い

――もうすぐお誕生日ですね。おめでとうございます。今日は10代最後の一十木音也、ハタチへの誓いということでお話をお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。デビューされて今年で5年目となりますがデビュー当時の思い出をお聞かせください。
ありがとうございます! これでようやくいろんなものが解禁される年になりました(笑)
俺の場合はちょっと異色……っていうか、色々あって一番最初のライブはデビューしたてとは思えないぐらい大きなところでやらせてもらいました。でもチケットは手売りだって言われて。すごいって思うと同時にどうしようっていうことしかなくて、でも埋められなかったら後がないっていわれたし、(手売りとか後がないとか)俺が蒔いた種だから俺がなんとかしないと! って思って路上ライブとかブログとか、思いつくこと全部やってなんとか成功させることができました。ステージから見た景色は今でも目に焼きついてるよ。皆いい顔してたから俺も嬉しくてちょっと泣きそうになったよ。

――こちらが一十木さんシャニスタ初登場の時のものです。
あっ、卒業オーディションだ! 懐かしいね。俺若い。この時俺の衣装がなくなるっていうハプニングがあったんだけど(一ノ瀬)トキヤも一緒に探してくれたんだよ。4年ってやっぱり長いなって思います。年数に見合うだけ成長できてるかな? トキヤに聞かれたらまだまだですよって言われそう。

―― 一ノ瀬トキヤさんとは番組やユニットなど活動を同じくすることも多いですが一十木さんにとって一ノ瀬さんはどんな存在ですか?
トキヤはだいたい格好いいんだけど時々すごい抜けてる。でも自分ではそのことに気がついてないんだよ。那月の天然とはまた違うタイプの天然。こういうこと言うと後ですごい怒られると思うんだけど言っちゃう。トキヤのほうが芸歴長いしそれこそ卒業オーディション終わって準所属決まって、すぐ仕事のオファーがあってあっさり正式デビュー決めちゃってって、ずっと背中を追いかけてる感じだったけど最近ようやく横顔見えるかな? って思えるようになった。これからもずっと一緒にやっていきたいライバルです。

――今後やりたいことはなんですか?
ライブハウスツアーをやりたいなって思っています。ひとりひとりみんなの顔が見えるような小さい所がいいな。(黒崎)蘭丸先輩のライブがすっごくかっこよくていいなって思ったから。ギター弾き語りとかかっこよくない?

――プライベートでやってみたいことはなんですか?
れいちゃん(寿嶺二)と飲みに行きたい! れいちゃんいつも打ち上げでも2次会とか最後まで行ってるんだよね。レンとか那月も一緒に行ってて羨ましいなって思ったんだ。ここからはもう大人の時間だからおとやんとはここでお別れだねって言われないよ。舞台やってた時にもうちょっとしたらおとやんとも一緒に飲めるねって誘われてたんだよ。せっかくだからトキヤも一緒に行きたいね。れいちゃんは色んな店知ってそうだから俺超楽しみ。

ーー去年の終わりから今年の初めにかけてはドラマに舞台と大忙しでしたが20歳を迎えるにあたっての心意気をお願いします。
去年は舞台でも同じチームだったマサ(聖川真斗)の成人を間近で見て、俺も10代の残り少ない日を大事にしないといけないと思って日記をつけ始めました。ちゃんと(強調して)今も続いています。3ヶ月は続いたからね! 俺本気だからね!?
あと、節目の年だっていうのは分かってるけどいつもどおりの俺でがんばります。目の前のシングル、ドラマ、舞台、撮影、ツアーってひとつひとつを積み上げていって、俺は時々登れているのか足踏みをしているか分かってないけど、気がついたら坂道を登りきって頂上にいる、そういうのが理想です。
新しい俺をみんなに見せていきたいって思うから俺のことを知ってほしいな。これからも応援よろしくお願いします。
(シャニスタ5月号)

ぷらいべったーにあった奴を回収。ときぺんとおとぺん。

孤高のときぺんは群れの中にいてもいつもひとり。
魚をとるのがとても上手いと評判で、でも本人はそんなことはお構いなしに氷の上からいつも海を眺めて暮らしていました。泳ぐのは自分が一番上手い、いつか誰も見たことがないこの海の向こうの景色を見てみたいと夢見ていました。
 同じ群れにはときぺんの1年後に生まれたおとぺんがいました。おとぺんは額の中央から生えた赤い飾り羽を揺らしながらあちこちを騒がせながら歩いていることが多く、それはときぺんに対しても同じでよく話しかけにいきました。
「ねえねえいつもここにいるけど何見てんの」
「俺おとぺんっていうんだけど名前なんていうの」
 そんな風にしてじっと答えを待つおとぺんには目もくれずときぺんは沈黙を守っていました。
「この前潜ってるところ見たけどお前の泳ぎ方かっこいいね」
 と言われたときにはさすがのときぺんも気をよくして
「そうですか、ありがとうございます」
とそっけない態度ではあったけどはじめて言葉を交わしました。何度も話しかけてようやく答えてくれた嬉しさにおとぺんは羽根をばたつかせながらときぺんの背中にどんとぶつかり、その勢いのまま2人仲良く海へと転落しました。
「あなたは何をやっているのですか! わたしを突き飛ばして何の得があるのですか!」
とこれまでになくときぺんは大声で叫んで、逃げるおとぺんの後ろを追いかけました。それがこれから長い長い付き合いになる2人のはじめての出会いでした。

音也とトキヤで『長く一緒にいた影響』

俺の特技ね、体調が悪い時のトキヤを当てるの!これできるのST☆RISHでも俺だけだから特技っていってもいいよね?トキヤとは1年半一緒の部屋で生活してたからなんとなく分かるようになっちゃった。うまいことごまかして何とかするのがトキヤの特技だけど時々本当無茶するから俺がそれ止めるの。


トキヤで『二人だけの王様ゲーム』を

「四ノ宮さん、音也に何を教わったか知りませんがこれは2人でするようなゲームでは……まして男2人でするようなゲームでもありませんし別のものに」「ちゃんと王様気分に浸れるように小道具さんにお願いして王冠も貸してもらったのでふたりでも大丈夫ですよ!」「そういうことではありません」

那月で『境界線の引き方』

僕は冬の間れいちゃん先輩とあいちゃんとたくさん過ごしてきました。2人とも仕事とプライベートの境界線が分からないぐらい色んなことをしてました。れいちゃん先輩は時々すごく疲れたようなひんやりした目で天井を眺めながら寝転んだりしていたからあれでスイッチを入れ替えているのかもしれません。

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