本屋、犬、さんぽ
- 2013/06/22 19:49
- Posted by minami_hato
- Category:お題 on twitter
- Tag:スタオタ
犬の散歩のように学校の帰りに毎日寄る所がある。今月はどの雑誌もうたプリアワードの事でいっぱいで、スタが表紙の雑誌も多い。全部買うのはさすがに無理だけど自担写りがいいものを厳選して何冊か買った。今思い出してもスタのステージは凄かった。羽根が生えた女神が見えたような気がする。
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犬の散歩のように学校の帰りに毎日寄る所がある。今月はどの雑誌もうたプリアワードの事でいっぱいで、スタが表紙の雑誌も多い。全部買うのはさすがに無理だけど自担写りがいいものを厳選して何冊か買った。今思い出してもスタのステージは凄かった。羽根が生えた女神が見えたような気がする。
うたプリアワード入場チケット大虐殺のお知らせが届いて数日、一番大きなテレビがある友達の家に集まることにした。うちわやサイリウムやライブグッズを一式持って臨戦態勢だ。
「舞台裏ブルーレイになれ!」
「金なら出す!」
大騒ぎをしながら会場では花火が盛大に打ち上げられている。祭の始まりだ。
「こっちはシュシュがついてくるんです。こっちはチャームですよぉ。とっても可愛いです」
「お前シュシュが要るぐらい髪長くねーだろ」
那月が差し出してくるのは300円ほどの子供向けの箱付のお菓子だ。
「シュシュは限定のピヨちゃんなんです」
「両方買えよ。つかお前自分が目立つって事考えろよ」
仕事が一段落して入ったカフェでふと那月の鞄が目に入った。普段はピヨちゃんグッズに埋もれている鞄にソーダの飴玉みたいなストラップがついていたから「お前がピヨちゃん以外って珍しいよな」って言ったら「翔ちゃんの瞳の色みたいでしょ」て返ってきた。あいつの考えていることは分からない。
開け放った窓から涼しい風が通り抜けていく。多少汗はかくにしろそれでもタオルも扇風機もいらない気候というのは凄い。寝転がっている部屋からは立派なピアノが見える。ピアノを眺めているとしみじみ春歌の実家にいるという実感がわいてくる。結婚する前に1度来たことがあったがもう3年ぶりになる。
大丈夫ですかぁ? 今日は日差しが強いから軽い日射病じゃないかって保健室のせんせぇが言ってました。寝ながらでも飲めそうだったらこれ飲んでくださいね。真斗君が日射病には水分と塩分が必要だって買ってくれました。ん?何?大好きなあなたと一緒に居られるんだから迷惑だなんて思ってないですよ。
「どうしたの後輩ちゃん。食べないの?」
春歌は割り箸を持ったまま蘭丸の鮮やかな肉捌きを眺めている。肉を網に乗せる、別の肉を返す、食べごろになった肉を皿に取る。ひたすらその繰り返しだ。
「嶺二のおごりだぞ」
「ちょっとランラン!」
「肉食わねえならせめて野菜食え。てめえの仕事の打ち上げだ」
「七海君そちらへ行っては……」
トキヤの制止も虚しく春歌はいきなり手を引かれ倒れこんだ。背中に手を回される感触がある。顔を上げるとよく見知った青い瞳があった。いつもより潤んでとろんとしているが、抱きしめる力はいつになく強いもので春歌は何が起こっているのかと困惑するばかりだった。
「しょ、しょ、うくんどう」
肩のすぐ近くに翔の顔がある。Tシャツから覗く首筋まで赤く染まっているのがはっきり見えるが春歌の心臓はそれどころではないぐらい早く打ち続けている。そんな至近距離で「俺があげた香水の匂いがする」などと呟かれ春歌はもう抵抗する力も失って翔にもたれかかった。
「今日は随分とおチビちゃんが積極的だねえ。またシノミーの仕業かい? 」
レンは翔の首筋に烏龍茶を突きつけると力が緩んだ隙にトキヤがふたりを離した。
「翔もそろそろ自分が飲めないことを知ればいいんです」
「それをイッチーが言う? 大丈夫かい子羊ちゃん。まだ何も飲んでないのに真っ赤だよ?」
*唐突に終わる
「終電で帰るからいいんです!」
「トキヤアイドルの癖に何言ってんの。帽子ちゃんとかぶってね忘れ物しないでね携帯ちゃんと持っててね」
「音也の癖になまいきです! 私が普段どれだけ心を砕いてると思ってるんですか」
「はいはい。笑ってないでレンも手伝ってよ! この飲み会主催レンでしょ!」
「これはな、魔法のメロンパンなのだ」
「は?」
「技術というものはすごいな。冷凍のパンなど初めて見た。焼くだけでふわふわのもちもちだぞ! 1日100個しか作られない限定品だ。通販というのもいい。周りを気にしなくていいからな」
「だからってこんな段ボールで届くレベルで買ってどうするの」
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