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Tag: 嶺二

( お題:ナウい門 制限時間:15分 未完)

「オトヤ、これはどういう意味ですか」
セシルが指差した先には「ナウい門」と書かれた謎のメモが置かれていた。何かの走り書きのようだ。
「……? な、なう……よく分かんないけど昔っぽいことばだかられいちゃんのかなあ」
「ちょっとおとやんそれどういう意味!? 僕の語彙が古いっていうこと? やめてよね僕おとやんと7つしか変わらないんだから!」
パソコンに向かっていた嶺二は首だけを音也にむけてがあっと噛み付いた。
「だって考えてもみてよ。ここマスターコース寮だよ関係者以外立ち入らないんだよ。れいちゃんしか考えられないよ」
「ナウいとはどういう意味ですか」
「ざくざく酷っ。れいちゃん悲しい。あとセッシーはこれは覚えなくてもいいよ」
「れいちゃんのその言葉ってなんでそんななの? アイドルでしょ?」
「久しぶりに聞いたよそんな言葉って笑ってくれる人がいるからね。アイドルは人を笑顔にするのが仕事だからね」

(お題:寒いプレゼント 制限時間:15分 未完)

 雪でも降らねえかなあ、などと呟く程度には暑い日だった。今日は先輩が野外フェスに出演すると聞いて関係者パスを使って現地にやってきたのだった。当たり前だが野外フェスは暑い。フードタオルをかぶっていたがそれでもタオル越しに容赦なく肌を焼くほど太陽は猛威を振るっていた。
「それにしても暑いねえ! マイガール達元気~!?」
嶺二の声に女性ファンが歓声を上げる。
「負けてんじゃねえぞ男ども腹から声を出しやがれ!」
 対する蘭丸の声に野太い雄たけびがあがる。今はカルテットナイトでもなくシャイニング歌謡祭のコンビタイムだ。普段はあまり登場しない組み合わせに会場はさらに熱気を帯びている。
「ランラン暑いよね!? 僕がちょっと寒くなる話してあげよっか。この前タクシーに乗ったときに運ちゃんか聞いた話なんだけどね」
「そういうのは楽屋でやれ! くっだらねえ話してんじゃねえぞ」
「納涼プレゼントだよ~。ランランもしかして怖いのあとで肝試ししない?」
「この馬鹿はほっといて新曲だ」

アルパカに乗ってやってきた。

 音也におんぷくん、那月にピヨちゃん、トキヤにペンギン。
 そして最近寿嶺二とセットにされる動物が増えた。アルパカだ。
 CMで脚光を浴びたことで日本ではようやく認知された動物で、どれが正解の顔なのか分からなくなるほど個体によって顔つきがまるで違う南米が原産の家畜だ。
「れいちゃんサンタできて嬉しいけど、なんでトナカイじゃなくてアルパカなの」
顔の下半分を覆い隠す白いひげをつけながら嶺二は何度目かの当然の疑問を呟いた。嶺二のブーイングはさておきアルパカは平和そうな表情を浮かべて時々「フェエエエ」と鳴いた。
「間抜けそうな顔がお前らしくていいじゃねえか」
「ランラン酷! そんなことを言う子のところにはサンタクロースは来ないんだからね! 後悔しても謝ってももう遅いんだから!」
 今日の収録はサンタクロースの格好をしてこのアルパカを連れてちびっこに夢と希望とプレゼントを渡すらしい。ちなみにこのアルパカもシャイニング事務所の動物タレントだ。元々はシャイング早乙女のペットだったという。
「ではアル君今日はよろしくお願いします」
 動物といえど共演者。嶺二はアルパカの背中を触って挨拶をして収録へと挑んだ。

さむい、あったかい、ひざかけ

最近忍者の楽屋にピヨちゃんを良く見かける。寒暖差に耐えかねている翔へ那月がプレゼントしたものらしい。ひざ掛けにもなるし肩にかければ前で止められるようにボタンもついている。簡易のフードもついていて重宝しているそうだ。そしてフードをかぶった翔の頭を撫でていくのが嶺二のブームらしい。

けが、自転車、あるく

「舞台から落ちて捻るぐらいで済んで良かった。肝が冷えたぞ」
「でもしばらく自転車お預けだよね……」
「当たり前だ馬鹿。直るまでは歩け。乗ってたら寿先輩とトキヤに言うからな」
「2人ともそういうの厳しいんだからやめてよー」
「……ごめんなさいオトヤ。ワタシさっきトキヤに言ってしまいました」

料亭一ノ瀬

「昨日はビストロ一ノ瀬だったんだって?」
「なんですか藪から棒に」
「おとやんから聞いたよ〜? 昨日はカレーパーティだって?おとやんぶーぶー言ってたよ。翔たんとレンレンだけずるいって」
「音也なら今日来るそうですよ。それにカレーなのは翔が食べたいと言ったからです」 #料亭一ノ瀬

料亭一ノ瀬

「トッキー肉入るの肉入るの」「そんなに入れませんよ。そもそもうちにはササミしかありません」「そんな! 料亭一ノ瀬いい肉入れてんじゃないの〜?」「勝手に人の冷蔵庫開けないでください」「トキヤ何これ」「オリーブオイルです。劣化しますから出さないでください」

1/19のトキヤがすごい勢いで鈍器振りかざして殴りにきたので。

 今日も無事に幕が下りた。雪が降りそうなぐらい寒い日だったのにお客さんがいっぱい来てくれてて嬉しい。それよりも気になったのは今日はマサの声がいつもより通ってる気がしたことだ。幕が上がるまでは帰ってくるなんて行って、資料を持ってトキヤのところに行ってなかなか帰ってこなかったし。帰る準備を整えて鞄をもって出ようとしたらノックする音がして続いてれいちゃんが顔を出した。
「おとや~ん、今晩ヒマ?」
「え、うん。もう帰ってテレビでも見て寝るだけだけどどうしたの?」
「それがさあ、聞いて驚くことなかれ! トッキーがご飯に誘ってくれたんだよ!」
「えっ」
 思わず時計を見たけと間違いなく21時を過ぎていた。トキヤがこの時間にごはんを食べに行こうなんていうなんて。クリスマスの時だって一部は俺のお皿に帰って来たのに。
「おとやんも空いてたら一緒に言ってたから先にぼくちんが誘いに来たんだー」
「トキヤは? ていうかれいちゃん何食べてんの」
「休憩スペースで誰か知り合いと話し込んでてね、前通りかかったら呼び止められてさ。あ、その話してた人なんだけど目元がトッキーに似てたからもしかしたらお父さんだったりするのかな。翔たんとこもこの前お父さん来てたみたいだし?」
 言いながられいちゃんは青いラベルのついた透明なパッケージを差し出してきた。5cmぐらいの入れ物に飴がいっぱい入っている。
「おとやんはまだ舌がお子様だからな~この飴の美味しさが分かるかな~」
「あっこれ最近トキヤが流行らせてるってやつ?」
にやにや見てくるれいちゃんを見ながらひとつ口に入れてみる。すごい独特の味がする。ミントのガムよりもっと口の中がひんやりする。
「うえっ薬みたい。口の中がすーすーする」
「あーおとやんはやっぱりおとやんだなー。ハチミツ入ってるからそのうち甘くなるよ」
「トキヤってこんなのいつもなめてるの。でもトキヤの愛用品だし喉にはよさそう」
 楽屋の電気を消して歩きながらtwitterのアプリを開いて感想を書く。ついでに今日のみんなのツイートをさかのぼる。マサは7並べをしてて遅かったみたいだ。マサもこの飴食べたのかな。美味しかったのかなと思いながら遠くのほうで「おじさん」というぐらいの年齢の人と別れるトキヤを見かけた。
 こちらへ向かってくる「おじさん」とすれ違い様に顔を見たけどれいちゃんの言うとおり確かにトキヤと顔が似ていた。これがあの夜トキヤが喋っていたトキヤのお父さんなんだな。
「れいちゃんはここで待ってて。俺トキヤのとこ行ってくる」
トキヤが角を曲がったのを見てから俺は廊下をダッシュした。
「トーキヤ!」
後ろから走っていってトキヤの背中に勢いよくどんとぶつかる。トキヤは2,3歩ふらついてからこちらを振り返ってくる。
「何をするんですか危ない人ですね」
口では文句を言いながらいつになく嬉しそうで満足げな顔をしている。肩越しにトキヤの手に持った博多の住所が書かれた紙袋の中を覗き見る。中には本とか包装された袋とか色々入っていた。
「なんですかへらへらして気持ち悪い」
「トキヤがごはんなんて珍しいなって思って」
「外食はしませんよ……父が来ていまして、鍋のセットをもらいました。ひとりでは食べられませんから。父からも先輩の方やお友達と食べなさいと言ってまして」
「お友達」
「そこあえて復唱するところですか?」
口が滑ったのか妙に早口で言い返してくるトキヤが面白くて笑ってしまった。
「トキヤのごはん久しぶりだなー。駐車場のれいちゃんの車で待ってるから早くして!」
「わかりました」
 トキヤの声すごいはずんでる。嬉しかったんだろうな。今日の日記はこのトキヤとごはんのことについて書こう。

プラモデル、流行、つくる

「レイジそれ何?」
「姉ちゃんが町内の福引で当てたんだって。プラモなんて子供の時以来だよ。昔流行ってたんだよね」
「レイジが真剣な顔して何か作ってるから何事かと思った」
「アイアイが冷たいからぼくちんなかちゃんのファンやめます!」
「何言っているのか全然意味が分からない」
「トホホ」

なっちゃんとれいちゃん

「なっつんは年越しどうすんの?」
「僕はお仕事です。トキヤくんと一緒に歌番組でカウントダウンです。れいちゃん先輩はどうしますか?」
「ぼくはオフー。でも実家帰っても福袋に買うのに付き合わされるだけだからこっちでランランと飲み明かすつもりー。来年もシクヨロ!」
「よろしくお願いします~」

お題……マイガールちゃん

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