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(お題:寒いプレゼント 制限時間:15分 未完)

 雪でも降らねえかなあ、などと呟く程度には暑い日だった。今日は先輩が野外フェスに出演すると聞いて関係者パスを使って現地にやってきたのだった。当たり前だが野外フェスは暑い。フードタオルをかぶっていたがそれでもタオル越しに容赦なく肌を焼くほど太陽は猛威を振るっていた。
「それにしても暑いねえ! マイガール達元気~!?」
嶺二の声に女性ファンが歓声を上げる。
「負けてんじゃねえぞ男ども腹から声を出しやがれ!」
 対する蘭丸の声に野太い雄たけびがあがる。今はカルテットナイトでもなくシャイニング歌謡祭のコンビタイムだ。普段はあまり登場しない組み合わせに会場はさらに熱気を帯びている。
「ランラン暑いよね!? 僕がちょっと寒くなる話してあげよっか。この前タクシーに乗ったときに運ちゃんか聞いた話なんだけどね」
「そういうのは楽屋でやれ! くっだらねえ話してんじゃねえぞ」
「納涼プレゼントだよ~。ランランもしかして怖いのあとで肝試ししない?」
「この馬鹿はほっといて新曲だ」

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