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指輪、光る、手にする

体をひねってソファの背もたれの部分にあごを乗せて、甘えた声で呼びかけてくる。何ですか、と近寄ると指を突付かれた。
「指輪、つけてくれないの?」
「きらきらしてて見てるだけで、その、圧倒されて……」
「ハニーがつけてくれたらもっと綺麗だと思うよ」
期待に満ちた目がこちらを見つめてくる。

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