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Tag: 嶺二

早朝、バス、まぶしい

早朝のバス停は人気も風が遮るものもなくて寒い。音也くんなら寒いけど晴れてて気持ちいいね!とか言うんだろうか。どうせなら自転車に乗った音也くんを見るとかそういう……なんて思っていたら本当に走っていった。本人じゃなくて舞台のポスターだけど。ていうかバスだけど。きらきらしてた。やばい。


フィギュアリンク 嶺二 星に願いを

「星に願いなんかかけたって叶わないんだよ、ねえランラン聞いてるの」
「うるせえ毎年毎年同じ日に死にそうな声で電話しやがって」
「ランランは電話に出てくれるからねぼくと違って」
「あ?」
「ぼくもフィギュア選手みたいに回ってたらそのうちあの日に戻れないかな」
「知るか前向いて歩け酔っ払いが」

蘭丸 ハリネズミ

「ランランはああ見えて嬉しいんだよ。ハリネズミみたいにつんつんしてたってそんなのお構いなしに黒崎さん黒崎さんランちゃんランちゃんってバリケード突破していくでしょ。見捨てるぞだのおいてくぞだの言ってても、少し向こうでまだ来ねえのかって迎えにくるんだ。優しすぎて時々やになっちゃうね」

宅配、自転車、からあげ

現場で寿弁当が出る日は今日はいいことありそうだなって思う。栄養満点でとても美味しいから自転車で行ける範囲にお店があったら通っちゃいそうですと打ち合わせの時に言ったら寿先輩は嬉しそうにして
「嶺ちゃんプライベートデリバリーでいつでも出来立てを食べさせてあげるよん」
なんて顔を綻ばせた。

すきやき、にく、やさい

「ちょっとランラン肉ばっかり食べてないで野菜も食べなよ」
「うるせえ」
「すき焼きの具材だったらまだまだあるから大丈夫だよ。なんたって今日はランランの想いが成就した日だからねー」
そう言われると蘭丸は酷く咽た後顔を上げた。
「ちょ、お前なんで」
「僕ちんにはなんだってお見通しです」

焼肉、割り箸、野菜

「どうしたの後輩ちゃん。食べないの?」
春歌は割り箸を持ったまま蘭丸の鮮やかな肉捌きを眺めている。肉を網に乗せる、別の肉を返す、食べごろになった肉を皿に取る。ひたすらその繰り返しだ。
「嶺二のおごりだぞ」
「ちょっとランラン!」
「肉食わねえならせめて野菜食え。てめえの仕事の打ち上げだ」

唐揚げ、コンビニ、傘

「僕ね基本的に寿弁当の唐揚げが世界一美味いって思ってるけど、時々ここが世界で一番だって確認したくなることがあってそういう時ていてもたってもいられなくなってコンビニに行きたくなるんだよね」
「言い訳はそれだけか。買ってきた煙草は没収だ。俺の傘も返せ。次無断外出やったら靴没収だからな」

寿司、紅白、とんかつ

「ねえランラン何がいいと思う? ベタにげんかついで嶺ちゃん特製豚かつと唐揚げがいいかな。紅白のお寿司はお正月になっちゃうかな。でもおめでたいからいいよね」
「うるせえ。あいつらの好きにさせとけ」
「ランランのケチ! 明日はうたプリアワード決まるんだよ! 僕らの後輩が出てんだよ!?」

病院、コンビニ、階段

困った。どうしても今、煙草が吸いたい。どうすれば買いにいけるだろう。病院から最寄のコンビニまでの道のりなら分かる。監視をどうかいくぐるかだ。ひっそりと階段を使えば裏から出られるだろうか。
「おい嶺二、お前今くだらねーこと考えてんだろ。やめとけ」
「え、何のことー?僕ちんわかんない」

車輪、旗、ピン

白基調のスタジオの真ん中にはピン留めされている旗がある。今日はアイドル11人によるジャケット撮影だ。車輪つきカートに小物類を乗せながら今日の流れを改めて確認する。今日は長丁場になりそうだ。
「おっはよーーん。今日もよろしくねーー!」
もう寿嶺二がきた。彼1人で現場は随分と明るくなる。

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