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少女系ライトノベルレーベル新創刊f-clan文庫。
ほかの作品はまだ読んでないのですが、この作品については元々児童文学方面で活躍されている方が書いているせいかピュアフル文庫! っていう感じがします。
可愛い・癒し系・綺麗系が作風のファンタジー作家の水守響呼は引越しをするはめになった。
10代でデビューして以来ずっと住んでいたところだったが、少し前の地震でまずいだろうということで大家から電話がかかってきたのだった。引越しに関するあれこれをしなくてはいけないがエッセイの締切が迫っている。外で仕事を、と出たときに編集者と出会い話をしていると「じゃいい部屋斡旋しますよー」と言われ住むことになったのが竜宮ホテルだ。
響呼の左目は異界の住人が見えるが本人はその力と世界を否定している。不幸にするとかおとぎ話とか猫耳少女とか。
もうちょっとファンタジーな鳥籠荘? もしくは妖怪アパート。
ほんとうにすごく優しい物語でな表紙のこの猫耳娘の髪の質感すげーな、と。
お前は実は私たちの子じゃないんだよ実はメフルダート女王国の王位継承者なんだよと言われ、ロクサナは14歳まで育ったジル・ミヌー王国を後にした。女王国は徹底した「女が権力を持つ国」で女は強くあれ剣を持て勇ましくあれ、男は淑やかであれ家を守り子を育てよという、ロクサナがそれまで暮らしてきた文化とはまるで反転したものだった。
ロクサナの成人を祝う「奉納闘舞」は普段剣を持つことのない男たちが決闘し戦神メフルダートに捧げる、というものだったが優勝者が女王の「正室」となり、気に入った男がいれば「側室」にしていいとそういった催しである。
女はすべてマッチョだし1男は香水の匂いをさせているしなんだかとても極端だった。この男女反転ぶりがちょっと気味が悪いぐらいで、わたし逆ハーはそんなに好むところではないけどふつうの逆ハーが来いと思った。
「可愛い女の子」と「かっこいい女の子」と「ただのイケメン」が足りません。ツンデレは足りました! かろうじて「男みたいな貧弱な体でなよなよした王子様」ロクサナと、「背が高くて女みたいに体を鍛えている」アズハルがふつうっぽいですがそれだけではな!
とはいえその極端な女尊男卑と女のためのハーレムがうわぁなだけで、ロクサナとアズハルのあれこれは大変好きです。ロクサナはちょっとHENTAIでドMですが。
- 精神的にではなく肉体的に [↩]
なんか2巻が出た全裸がやってくる。
小説家志望が小説家になって、デビュー作が本屋に並んだものの鳴かず飛ばず。
担当編集から「可愛い女の子を出そうぜ!」といわれ書いた2作目はドーンと売れて、でも書くのに四苦八苦している。
「師匠」甲斐抄子との交流がなんだか暖まりますね。よい変人です。友達でも無論恋人でもなく「師匠」といってもなにかを教えるわけでもないような感じなんですがこの距離感は良いと思います。
1巻と同じくこれ入間人間本人のことなんじゃないだろうかと思いつつ、なんか煙にまかれる感じでストーリー・セラーっぽい。「この物語は虚構である。ただしそのすべてが虚構であるとは限らない」みたいな!
「小説と恋愛する話」に某Dとか某kとか想像しちゃったのはしょうがないと思う!
この学校には「生徒はなにかのクラブに所属しなければならない」という校則がある。
体育会系の部活で怒鳴られながら汗を流すのはちょっと、でも文化系クラブにありがちな「○○について熱く語りましょう」のような熱意も好きなものもない。となると残りは委員会活動しかなかった。
そうやって無気力高校生三並英太は図書委員になった。週2回のカウンター業務は東雲侑子というなにかしら短編集を読んでいる女子とやっている。
びっくりするほど「普通の高校生」の青春恋愛小説なのである。
押しかけ女房的な「兄の彼女で初恋の人」はいるんだけども、NO異能NOファンタジー。
東雲が好きな短編集が「エレンディラ」なので七竈を思い出した。七竈はエレンディラっぽいというのを桜庭一樹読書日記で見てから気になっているのだ。
ところで、ロミエマリガナ=東雲≒宇宙人的な存在とか一瞬思ったりしました。東雲の秘密はもっとあれなことなんじゃないだろうかと思った。実は人間の研究の一環として小説を書いてるんだよ!みたいな!
煌国・太子近衛武官である結蓮のもとに太子を襲う妖怪が現れたと聞き、太刀を片手に現場にかけつけた。
婚礼の夜、花嫁衣裳をまだ身にまとっていたころの話である。結蓮がこれを繰り返すのは今度で3回目になる。それほど太子に心酔している結蓮はは妖怪退治の腕を買われ封陰省へ移動となったのだ。
武器庫が盗難に遭い、4本の太刀が奪われ現場には5年前後宮を襲い、そのまま行方をくらました妖怪業焔の残滓が発見された。
シリーズ1巻とは思えないぐらい色んなものが盛られていて、登場人物が多く、いきなり色んな事実がオープンにされ、もうちょっとゆっくりめでもよかったんじゃないかなあと個人的に思う。生真面目馬鹿の結蓮は面白かった。
帯を取るとじつにはげしいドリーミングガールズ。
アリス イン サスペンスの続編です。
主人公変わるし雰囲気もがらっと変わりますが、アリス〜での事件の顛末がさらっと語られるので注意。
女の子みたいに可愛い男の子ユキノジョウが主人公です。地の文が大変饒舌です。
森見登美彦氏の太陽の塔とかあとハルヒとか、あんな感じです。そしてボーイ・ミーツ・ガールです。
ロマンチックボーイミーツ邪気眼ガールです。
ユキノジョウがハイドと買い物に行った先でカラーコーンをかぶって上半身は包帯でぐるぐる巻きになって腕も動かせないような状態になっている女の子と出会った。その状態で何で女の子と分かったのかというと全体的に体のパーツが小さいからだった。
そのときはそれで別れたのだけど、彼女をハイドが拾ってきた! なんかこのカラーコーンガールは自分は魔女でこの包帯は封印だとか言ってる! 大変!
だんだんおかしくなってきたけどだいたいあってる!
アリスとは違って事件ものではありません。ボーイミーツガールなので愛と恋の物語に決まってるじゃないか!
魔女は黒猫1と仲良くなれると思うんだぜ。ユキノジョウが京介。
150ページ以降からが個人的には爆弾がずどーんずどーんと落ちてくるような錯覚。
こういうのたまらんとです。すごく好きだ。
つづき、出るといいなあ。今度はハイドの話が読みたい。
- 俺妹の瑠璃さん [↩]
「とある飛空士への追憶」と直接繋がっている、海猫のライバル千々石を通して描かれる中央海戦争の顛末。
「機体にビーグル」に何か思い出すものがあって、なんだろう、と思ってかんがえてたら天翔けるバカだよ! っておもった。あっちは機体にヒヨコだったような。あと「マイ・ボニー」も思い出した。天バカと飛空士はまじ同じカテゴリだ。
千々石の生い立ちにはじまって、軍で飛ぶようになって、戦争が始まる。撃墜数をあげる。出世もする。
やがて死が量産され朝会った同士が夕にはもう死んでこの世にいないなんてことがはじまり。
杉松の最期のことばがもうなんなのかと思うぐらいしんみりした。
限界を超えてさらにぶつかり合う海猫とビーグルがね、もうすごすぎた。
すごかったんだけど、すごかったんだけどもうちょっとなんとかならなかったのか!(もうちょっと何人でもいい、生きて帰してほしかった)と思った。