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トキヤで『愛の逃避行』

「相手は何をされている方なのですか。あなたが隠し通せるぐらいですから同業者ではないでしょう」
「えー、あ、ちょっとまって電話だ」
トキヤに背中を向けて電話を始める音也の声が聞こえてくる。その声の優しさに驚いていると音也に腕をつかまれた。
「どうしよう反対されたから駆け落ちしたいって」

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