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Tag: 音也

忘れ物、定期、荷物

あの男は定期的にやってきては何か「急は要さないけど必要なもの」置き忘れて帰る。最初はだらしない癖はなにひとつ直っていないと思ったもののわざとだということに気がついた。口実などなくても普通に来ればいいものを何を気にしているのか。レンの図々しさを少し分けてもらえばいいのだ。

ライブ、ライブハウス、最前列

数年前にぱったりと表舞台から消えてしまっていた一十木音也の活動再開ライブは300人入れる程度の小さなライブハウスだった。2階の関係者席最前列に席を用意したとある日突然チケットが送られてきてどうしてやろうかと思っていたが結局来てしまった。自分はこういうところが本当に甘いと思う。

ストール、帽子、ポカリ

俺も熱いのは苦手だけどこの時期がいいと思うのはアイスを食べようって言っても太りますよと言われないことだ。ひんやりするストールを巻いて帽子を目深にかぶってテレビ局の一角にあるコンビニに向かった。こんな時でもトキヤはできるだけカロリーが少ないものとポカリを選んで買っていた。

日傘、塩飴、水分

夏のトキヤは辛そうだ。日焼けしたくないといって頻繁に日焼け止めを塗りなおしてるし、大体いつも長袖にサングラス、男性向けもあるとはいえ日傘も愛用している。鞄の中には水もふだんの蜂蜜飴に追加して塩飴も入っている。いざとなれば汗の量もコントロールするトキヤは普段は割とだらしない。

お蕎麦、作法、めんつゆ

今年は俺たち初めてカウコン出たんだけどね。紅白から移動後に年越しそばがふるまわれたんだけど、大きな容器に入っためんつゆを見たマサが凄い興味津々でさ、もしかしてああいうの初めて見るのかな?そばって音を立てて食べるのが作法なんだよって言ったら困った顔をしてすすろうとして凄いむせてた。

水鉄砲、ビニールプール、ひまわり

ニュースでついに蝉が鳴き始めたというを聞いた。夏は好きだけどいつもちょっと切ない。ひまわりが育っている家の庭を覗いてしまうけど、今日はそこにビニールプールと水鉄砲が出されていた。小さな男の子がいるのは知っていたけどこの光景だけで胸が痛くなる。迎えに来てくれる人はまだいない。

サンドウィッチ、インスタントスープ、紙コップ

ほとんどインスタント製ですよというもののトキヤの料理は妙に美味い。紙コップに入れたスープを飲みながら紙製の弁当箱をみる。トキヤがサンドイッチ担当でマサがおにぎり担当っていうのも豪華でいい。「友達と一緒に遊園地」だなんて10代でもなかったから逆に戸惑ってしまう。贅沢で、幸せだ。

雨、傘泥棒、靴下

ビニール傘だったからいいけどこの豪雨で傘泥棒とかほんとやめてほしい。びしょ濡れで帰ると大体トキヤがその濡れた靴下であがらないでくださいってバスタオルを持ってきてくれる。その次は風邪引かれたら迷惑だから温まりなさいっていう。怒ってるのかと思ったけど分かりにくい優しさだって分かった。

MP3プレーヤー、ペン、アイス

MP3プレイヤーからは激しくて色気がある曲が流れてる。これをトキヤが歌ってるなんて信じられない。トキヤって自制心の塊みたいだったけど、こんなに強い感情を表に出してもいいって思えるようになったんだ。食べようと思ってたアイスは閉まってギターとペンを手に取る。トキヤには負けたくない。

掃除、買い物、食事

「トキヤの休日ってさ一人暮らしの女子っぽいよね」
「何が言いたいんですか」
「掃除してー買い物に行ってーご飯作ってー肌ケアとかしてー」
「その食事をたかりに来ているあなたが何を言ってるんですか。それより部屋は片付けてるんですか? 埃なんか溜めてたら体に悪いですよ」
「トキヤ母さーん」

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