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死神姫の再婚 -目覚めし女王と夢のお姫様- (ビーズログ文庫)

眼帯! 眼帯キャラになったんですかカシュヴァーン様!
表紙でぴよぴよしてたら冒頭でいきなり「謝れ! 俺とおっぱいの神様に謝れ!」とか言われてて全俺が死んだ。
カシュヴァーン様元気そうで何よりだった。

あちこちに笑いは仕込まれているんですが本編は未だ重い雰囲気が立ち込めている。
登場人物がちょっと多い。でも舞台を降りていく人々もかーなーり多い。マジデーと思うことしきりである。
冒頭の謝れ! でも相当噴いたんですがお尻の心配をされるトレイスにもやばかった。えっ! みたいな。
というかメイド服にあんな意味がこめられているとは。なにこれすげー! とおもった。ただの悪ふざけじゃなかった感。

今回もルアーク周りが大変好きだ。

「黙って、私のなの!! 贅沢な私のなの!! だからもう、勝手にどこかに行っちゃだめなの……!!」

(P177)

この周囲よかったよね。
ルアークのところにもあと3年ぐらいしたら、それか弟か妹が生まれたぐらいに「あなたの事が一番よ」っていってくれる大事な女の子が現れるといいですね。というかこの世界まじで女つええええ。クロエつえええ。なにあの人ドラゴンボールじゃねーか。
ゼオはちらちらしているけど、ただのフェチいひとになっている。

君は無慈悲な聖なる女王って(タイトルしか知らないけど)SFにそんなのなかったっけ……と思う。
覚えてる単語でぐぐる。おっとこれだ。月は無慈悲な夜の女王

8月10日を楽しみに 守護天使(巨乳でチビ)と王子(イヤミで口が悪い) (ティアラ文庫)

ティアラは男女エロ前提なので基本読まないんですが、野梨原さんなので!
旅先でこの本を話をしていて、私(未読)「はと(810)の日を楽しみに」友人(既読)「情緒がない!」と言われました。はとの日を楽しみに。

ゲル状の生物デービットに襲われている世界で、退治法がわかっているのは防衛室のエローラただひとり。
彼女は救国の天使と呼ばれており、なぜか彼女の元に配属された新人はこの国の王子という。
あらすじとか四角関係とか書いてますが特に気にしなくていいです。中身はただのいつもの野梨原花南作品です。
ティアラ系は読まないんだけどっていう野梨原ファンは読んでもいいと思いますよ。「私はそういう男女エロとか絶対読まない」みたいな潔癖な方はすすめませんが。
しょっぱなから行為に及んでいるのですがえろくはないです。話のゴールとか到達点とかそういうものとしてエロがあるんじゃなくて、話の中にちゃんと組み込まれてる感じがよかったと思います。

というか切ないというか痛いというかそういうのが詰まりすぎていてわたしは途中で泣いた。
1回目は我慢した2回目は無理だった。程ほどに重くて殺伐としていてラブくていい感じだと思います。同じカテゴリに入っているのはヘブンリーかなあ。8月10日になったらエロさん死んじゃうっていうのは、じわじわと想像できて深読みのしすぎであってほしいと思いつつも、やっぱりそうだよなああああああと叫ぶ。どんな気分で「自分が死ぬ日」を楽しみに待っていると聞かされてるんだエロさん。いくら知らんとはいえさあああ。9年って長いよなあ。2回目っていうのはえろーらちゃん生きられるって思ったら320ページ見てえろーらちゃんどうなったんや! ってもうだばー。死んだ。えろーらちゃんには世界一かわいいおばあちゃんになってほしいものです。

簡単に届くと思っていたはずのそれは、いきなり飾り窓のむこうにもっていかれてしまったみたいで。
そうなってしまって初めてあの輝きは得がたいものだと知って。

(P311)

英国マザーグース物語 婚約は事件の幕開け! (コバルト文庫)

19世紀ロンドン、アッシュフォード子爵家令嬢セシルは当主で兄を言いくるめて男装して記者として働いていた。
結婚が決まっていて、子爵家の未来のために父の喪があける1年後に式を挙げる予定だ。
兄へ出した条件というのは「父の喪があけるまでは婚約者の話をしないこと・婚約者との席を設けないこと・新聞社に連れて行くこと」で、あれよあれよというまにセシルはアクロイド社にもぐりこんだ。

マザーグースの見立てで男装記者で、セシルの全部を知った上で黙っている婚約者とか出てきます
短編集っぽい感じになっていて、マザーグースの唄・婚約が絡んだ謎・父の死とかなんかそんな感じのものを解決しつつ男装記者セシルと絵師ジュリアンは絆を深めていきます。
ビブリア古書堂の事件手帖とか“文学少女”と恋する挿話集とかと同じカテゴリかなあと思います。

セシルは上にお兄さんが2人いるのですがわたしはこの2番目の兄が好きです。ただのアホ。だがそれがいい。
GOSICKを思い出すシーンがあったり1してミステリ風でもあります。

  1. あれを遡れば本格ミステリに行き当たる []

ようこそ、フェアリーズ・インへ! (電撃文庫 お)

駆け出し冒険者のラウルは仕事にありつけないまま、宿の女将さんの好意に甘えてずるずると無賃宿泊を続けている。このままではいけないと思うが仕事はない。冒険者ギルドは出禁になる。女将さんは出世払いでいいよという。そうこうしているうちに女将さんが病で倒れ、孫を探しにいくというはじまり。

今フォーチュンクエストをやってみたらこんな感じになるのかなあと思った。ほどほどにゆるくて可愛い。
ラウルはたぶん出来る子なんだけど人の話を聞かないせいですごく損をする子だね。主人公じゃなかったらたぶん真っ先に死ぬ感じの子だわ。

赤き騎士と黒の魔術師 (ルルル文庫)

黒の魔術師ユハ。世界一の魔術師として知られており、この大陸に住む者なら誰でも知っている存在だ。
500年前、バレット王国の始祖アスセンシオン女王とともに国を打ち立てた者として今は塔の近くに暮らし、多数のカビとコウモリを飼い食事としていると噂されている。魔術師は国の宝、警護される対象。だがユハの警護は心を病むものが続出する始末。そこで任命されたのが「教官殺し」とあだ名されるビビアナだった。

ビビアナは強い騎士で、自分が女であることにコンプレックスを抱いていて、まあまっすぐな純粋な子です。
そこら辺の天然キャラと違うのは「燃える闘魂」という単語がとても似合うところですね。いのき! ぼんばいえ!
とてもコメディです。美少女に美形魔術師なのにとてもコメディです。
あったか髑髏精製術はネーミングセンスにとてもふいた。
ユハは最初のほうはなんだただのラッキースケベかと思ったらビビアナにお姫さま抱っこされていたので「ただのメンタルヒロインダッター!」と叫ぶ。面白い。ユハさんただのひきこもり。ちょうおもろかった。

アルカナ・ファミリア ラ・プリマヴェーラ (フィリア文庫)

なぜか限定版じゃないと書影がついてこないので限定版で。通常版はこっち。

ノベライズ。うたプリ目当てでビズログ(雑誌のほう)買ったりするとこのイラスト目にすることが結構あって、これ知ってるってまず手にとって「渡海さんだ!」と思ったのでとりあえず買う。

イタリアっぽい感じが舞台で、バッカーノの影響もあって読み終わってからもずっと「イタリアンマフィア的な組織の話」だと思ってたんですが今ゲーム公式みたら「小さな交易島レガーロの自警組織」って言ってて「えっ」て思った。
ちなみにこの物語はゲームのノベライズじゃなくてゲームに先行して発売されたドラマCDのノベライズのようです。
アルカナ・ファミリアドラマCD Vol.1 ピアチェーレ! ラ・プリマヴェーラ
これかな。3枚組っぽい。
そんなわけで割とキャラクター紹介な側面が前半にがっつり。組織「アルカナ・ファミリア」の新米のフェリチータが「アルカナを調査せよ」という指令のもと、これから長い時間を共にするのであろう仲間の話を聞きに行くという話。
後半はお祭見物。乙女ゲーなのでフェリチータ以外は全員男だし好意的だし、でもフェリチータはその辺は適当に「組織の一員」として仲良くしてる感じだった。ノヴァはどう見ても「はいはいツンデレツンデレ」だった。
やたらラザニア大好きキャラが出てくるので食べたいなあとか思いました。
キャラクター好感触だし普通に「ゲームやってみたいなあ」と思うぐらいには面白いので、ゲームの入り口としての役目はじゅうぶんすぎるぐらい果たしていると思う。

でもわたしゲームに費やす時間は全部うたプリが持って行ってるので……!
そのうちやる! Debutが終わったら! 今はFDやるから!

アルカナ・ファミリア La storia della Arcana Famiglia (通常版)

パラダイスレジデンス1 (講談社ラノベ文庫)

原作漫画のノベライズですが原作未読です。ただの野梨原花南スキーです。
割と山奥っぽい感じのところにある橘花学園寮の入寮初日の話。どうも女子校のようだった。
異能者が集まる寮ではなく、異世界人が転がり込んでくるわけでもなく、同室者が女装している男というわけでもなく本当にただの「現代学園で普通の家庭に育った女の子が親元を離れて入寮した初日」の物語です。
びっくりするほど普通なんですが、派手とか地味とかそういう基準じゃなくてすーごく「地面に足がついてる」物語。
生活の匂いがする。歓迎の料理を作ったりシャンプーの貸し借りをしたり、普通の生活なんだけど女の子はいるだけで華やかだなあと思いました。

終盤にある「昨日までとは違う、これからしばらくの『自分の家』で眠る最初の夜」の寿々花のモノローグがすごく野梨原さんでうっかり転がるぐらい好きだ。ノベライズとはいえ今どき少女向けレーベルでもこういうのはちょっと読めないんだよねえ。なんで現代もの息してないん。

「盗難とかいじめとかの犯罪行為は遠慮なく持ち込んで。まちがっててもいいから。そんなのあなたの立場が悪くなるだけだけど、別にそんなのどうってこともないし、抑止のほうが大事だからね」
きょとんとして見つめてくる小鳥遊に、ミンチンが続ける。
「盗難とかは普通に無秩序の象徴だし、いじめはあってはならないことだからよ。秩序なく、理不尽が横行する寮に住むこととあなたの立場がちょっと悪くなること、天秤にかけたらどっち?」

(P153~154)

そんな野梨原花南スキーは来月はじめてティアラ文庫を読みます。

8月10日を楽しみに 守護天使(巨乳でチビ)と王子(イヤミで口が悪い)

ショコラの錬金術師 2 ミルク色の秘薬 (ショコラの錬金術師シリーズ) (コバルト文庫)

「はじめまして。マリオン・ビュッセルといいます。歳は十八。趣味と特技は妹です」

(P35)

身代わり伯爵のフレッドをもうちょっとこじらせた感じのお兄ちゃん登場。
フレッドは男とはいえ一卵性の双子で基本男だけど、こっちは男かつnot双子(ただし年子)で妹スキーのあまり妹の外見をコピーしている。しかも偽乳戦隊である。

前巻に引き続きあっさりしている。恋心を自覚してみたり昔のルーウェンとクラウスを知る人が出てきたり、クラウスから腹黒さがちらちらしていたり、相変わらずイルゼとアニカのゆりゆりした女の友情が超可愛かったりするわけですが、そのラストでいいのか。次巻に続くのかと思ったらあっ終わった! っていう。イルゼとアニカは可愛い。

昨日は彼女も恋してた (メディアワークス文庫)明日も彼女は恋をする (メディアワークス文庫)

小さな離島に住む僕と車椅子の少女マチ。小学校のときはさておき今では不仲になってしまった僕らがなぜか時空を超えることになった。最初は自分たちがどこにいるのか分からなかったし島の外観は短期間で変わったりしない。でもそこには確かに時間を越えた証拠があった。マチが自分の足で立っている。
青春! 青春だった! すんごいおもしろかった。
ということで以下はネタバレです!

ブラッディ・ハニー (ルルル文庫)

グリセルダの10数年後の物語(読みきり)。グリセルダは未読でも問題なし仕様。
貧乏女優ロッテシアの新しい仕事は舞台「孤独の闇」の死体の役。死体役とはいえ役作りは重要! とロッテシアは物語の舞台の北の大地を踏むことにした。「天涯孤独」という設定で人の懐に忍び込み、しめしめタダで寝床とごはんにありついたかと思えば「天涯孤独ならいいだろう」と宗教的な儀式の生贄として捧げられることになった。
生贄の捧げられ元、サーディはあなたみたいに自分で縄を切ってこの里を飛び出します! と2人は王都へ戻ることに。

王都に戻るまでも戻ってからも非日常に巻き込まれていることにいまいち認識してないロッテがおもろかったなー。
サーディさん売りが天然タラシ。作中にもそんな単語は出てくるんですが、タラシにしては通常営業だなあと思ったのは日頃の読み物が悪いんでしょうか。サーディは隔離されて育ったようなものだから純粋なんだと。そしてロッテシアは自分の夢を否定されて、それでも女優になりたくて都会に出てきたけど芽が出なくて、どん詰まりのところに自分を肯定してくれる人ができてうれしかったんじゃないかなあと思ったりしました。

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