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オーディンとのろわれた語り部

北欧神話を下敷きにした民話?
北の国の女王と結婚したいがために魔法使いクヴェルドルフは<ネコのトード>に自分のことを語らせようとする。トードはそれを拒絶するが、クヴェルドルフはならば、と死霊を作り出し農場を襲わせる。昼も夜も死霊が歩き回り、悲鳴が響き、平常を装っていた住民のうち臆病なものはついには逃げ出しはじめ、トードの2人の兄も逃げ出す。

「あなたたちオーディンを信じる者はみな同じだ。あなたたちの神はうらぎり、殺す神だ。あなた方も、人をうらぎり、殺すことで神をあがめているのだ」(P22)

オーディンが直接出てこないにしろ邪神ちっくにかかれてるからユミルの爪角思い出したぜ……
というか42ページの挿絵がえr……いやなんのことかわかりませんが。

そして私は一人になった (角川文庫 や 28-32)

日記本。なんかよく分からないけど幻冬舎文庫で出てたやつに加筆訂正をしてまた発売された本らしい。内容的には12年ほど前。スマスマはやってるけどめちゃイケはまだ始まってない。それぐらい昔。(ていうかスマスマってそんな長生きしてたんだ。確かにSMAP6人だった頃もやってたけど)

時間軸のメモ。
そして私は一人になった(32歳)→日々是作文(31歳?41歳)→再婚生活(割と最近)

今は私にとって、本を読むのは音楽を聴いたり映画を見たりするのと同じである。(略)冊数だってそんなに重要じゃない。時々こんなに私は本を読んでいると自慢する人もいるけれど、冊数をのばすだけなら誰でもやろうと思えばできることだ。その中で何冊心に響く本ががあったか、一冊でも人生を変えるような本に出会ったのか、その方がよっぽど重要なことだと思う。(P52)

雪のひとひら

ある女性の一生の話(を例えてみました)
雰囲気的には童話に近い。

「ね、まだ私のことを愛していて? はじめてあったときと同じくらい?」すると雨のしずくは決まって答えたものです。
「もちろんじゃないか。ばかなことをきくね」
雪のひとひらはこの答えに満足して、にっこりするのでした。

(P56)

星星峡3月号収録。連載第1回。長編になるのかな。凄かった。

誰にも言わないでねと孝子は言った。放課後の自分たち以外の誰もいない教室。私(沙織)はてっきり「好きな人ができた」と言われるんだと思った。まだ覚えきってないクラスの男子を思い浮かべながら次の言葉を待った。予想外の話を聞いた。
「あたし、未来から来たの」
2009年から来たの。あたしは27歳で、無職で、家に引きこもってて、人生やり直したいと思ってて、ここに来たの。今度は絶対青春って言える青春を送るんだ。
今は97年5月。私たちは高校1年生。

とそんな話なのだ。
ピンポイントすぐる。都会は知らないけどそのぐらいならプリクラの機械はまだ1種類とか2種類ぐらいしかなくて、今の1/4の大きさもなくて、ジャックフロストがナビやってて、小さいフレームに必死で5人で映ったりしてたなー。それにしても高校時代は遠くになりにけり。

来月が楽しみだ。

ホルモー六景

面白い話だった。今度はラブの話なのでホルモーよりは胸キュンと切ない話とあと笑いだった。笑いのツボはちゃんと押さえてた。

旋盤の動きに着想を得たこの戦術を、彰子は回って回って回って回る「夢想花アタッキング」と名づけた。(P30)

汽車の中で読んでてここで死んだ。人少なくてよかった……

鴨川小ホルモーが一番好きだ。2番が丸の内サミット。3番はどれも捨てがたいが長持の恋か。きゅんきゅんした。

「もっちゃん」:レモン積み上げるって何か聞いたことあるぞ、京都の本屋で今はもう閉店してて、本を積み上げてレモンを置いていくのだと思ってたらご本人来たよ!真似してるんだと思ってた。

有頂天家族の舞台が出てきてちょっとドキドキした。狸がでてくるよ。

どっかと酒の席に座り、目の前の杯をひたすらぐいぐいあおった。先輩が前に座っても、物怖じせず、いいたいことを好き勝手言った。気弱そうな男子を見たらいじめた。彼女たちは分類上で言うおっさんの部類に該当する飲み方をする輩だった。(P18)

なんかもうすんません(゚д゚)人とおもった。
この前は課のイケメンBに生活指導してました……でも1度は「もう飲めません」とか言ってみたい。私はぱっと見には赤くなったりとか全くしないので、セルフストップをかけないといけないのですが「飲めません」とは言わず「ちょっと薄める!」と言いウーロン茶を飲みそのうち再開するのだ。

“文学少女”と繋がれた愚者 (ファミ通文庫)

再読ドドド。

ここ最近の文学少女再読週間はラストを目前控えての文学少女俺ベスト決定戦でした。
最強→飢え乾く幽霊
萌え→水妖(遠子先輩派ですから
インパクト→巡礼者

琴吹さんはツン期のほうがかわいいと思います。

“文学少女”と慟哭の巡礼者 (ファミ通文庫 の 2-6-5)

再読ドドド。
文学少女も残っているのは後1冊だけです。ツンデレVSヤンデレ。

前カラオケ行った時に「10代のときに流行った曲」をずどどどどと入れててあなただけ見つめてる(←歌詞)を歌ったんですが、これヤンデレちっくな歌だなーと思った。
男友達切って、彼が嫌がるからと女友達も切ってあなたさえそばにいればほかに何もいらないという。連絡手段がポケベルというのはとても時代を感じますが。
これが全盛の時はストーカーな歌やなあと友達と言ってましたが今ヤンデレ。

実にこの巻にぴったりな曲だ(゚д゚)

“文学少女”と穢名の天使 (ファミ通文庫 の 2-6-4)

再読ドドド。
穢名の天使は何故か全くもって内容を覚えてなかった。
天使前後の話が好きなせいか遠子先輩分が少ないせいか。

何か美しきものみたいだなあと思った。嗚呼綺麗だね笑っていったとか君の大好きなこの旋律大空へ響けとか雰囲気が似てるような気が、と思った。

世界が終わる夜に奏でられる音楽

面白かった……

倉田莉絵(19歳・大学生)が恋人に振られるところから話は始まる。
ある日仲良くなった同じマンションに住む文子の家に遊びに行くと男の子が1人いた。谷耕太14歳。文子の甥っ子というわけではなく、「旦那の従妹の、旦那の弟の子」。複雑な事情を持っていた。母は亡くなっており、父は失踪中。あちこちを点々として最後に引き取られた伯母もまた莉絵曰く「くそばばあ」

旦那の転勤のため、文子は仙台のほうへ行くことになる。ある日莉絵に切り出した話。「家賃は今のままで構わない。耕太と一緒にここで住んでもらえないか」
そして2人は一緒に暮らすことになった。

最初は2人の会話だけ。文字がぎゅんぎゅん喋りおるわー。

タイトル的に、誰かが死ぬのかとか思った。
多分熱の城@グラハーのユキノの歌の朱音評が「命のおわりに鳴る音」とか言ってたのがどこかに残ってたのだ……

基本姉弟だけど、急に双子じゃないけどにこいちみたいな2人になるなあ。耕太がぽんと普通のことのように、反応を返しづらいことを言うから(゚д゚)!ってなる。

「ずっとここにはいないかも知れないけど、これだけは信じて。あんたが困っている時に、見捨てたりしない。あんたがいい男になるまでは、絶対傍にいるから。約束する。疑うかもしれないけど、私は約束するから」
「……いい男って、何?」
耕太は首を傾げた。子供じみた仕草が、何だか男っぽかった。私は、ようやく余裕を取り戻した。
「いい男はね、お腹空かせてないのよ」
「……わかった」

(P76)

以下ネタバレを含みます。

ちなみにアマゾンレビューのひとつが最初から最後まで大体の展開とオチを書いてしまってるので読む前に余計な情報を入れたくない方は読まないほうがいいでしょう。

 

椰子・椰子

卵1個分のお祝いのあとがきで「椰子・椰子という嘘日記を前書きましたが今度は本当の日記です」というようなことを書いてたので借りてきました。
ほかに踊りを知らない(←卵1個分の続き)はやっぱりこっちのほうに近い気がする。

四月二十三日 晴れ
 病院へ行く。二日前にできた左腕の傷から、白い砂のようなものが後から後からこぼれ出すのである。
 奇病ではないかとわくわくしながら、
「体から砂が出るんですが、何科へ行けばいいんですか」と受付で訊ねると、
「何色ですか」と言う。
「白ですか。それなら診察の必要はありません。かんたんな風土病です。ほっておいても治りますが、心配ならこの札を持って薬局へ行ってください。塗り薬をさしあげます」

(P15)

いかんときめいた。赤錆赤錆。この世とあの世の間ぐらい。かめかめー。懐かしいなあ。

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