カテゴリー「 読了 」の記事

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六花の勇者 (集英社スーパーダッシュ文庫)

伝説は語る。魔神が目覚め世界が危機に陥る時、運命の女神は6人の勇者を選びだす。
6人の勇者には花の形を模した紋章が浮かび上がる。だが、六花の紋章を持つ者は7人現れた。
何故7人なのか、1人は敵で勇者を罠にかけ殺すために忍び込んだ偽物なのだ。

クローズドサークルと人狼。
7人のうち1人が偽物と気づいた勇者は疑心暗鬼に陥る。互いが互いを疑い犯人探しをして行く。
嫌疑をかけられたのは自称地上最強の男アドレット。さてそこからどう逃げるのか解明するのかという。
とりあえず続きを早く!

とある飛空士への恋歌 (ガガガ文庫)

先月衝動的に夜想曲を買ってしまったので、じゃさかのぼって読もうぜということになり恋歌から。

「風の革命」ですべてを失うこととなる皇子カール・ラ・イール。
まだ9歳だった彼が革命後も生きのびることとなった理由とその後。
そして6年後、「カルエル」と名乗っている元皇子は空の果てを見つけるため空を飛ぶ島イスラに乗り込んでいた。
この船には風の革命の旗印、憎い仇敵ニナ・ヴィエントも同乗している。

おはなしのはじまりはじまり、という感じでとてもどきどきわくわくな1冊でした。
カルエルがヘタレマザコンナルシスト皇子様という、甘やかされ慣れしている子なので脱ヘタレぐらいはなるのかというが個人的な注目点です。

大魔王は笑わない!! -起きてください、魔王サマ- (B's-LOG文庫)

あとがきにあった「タイトルの略称は『大魔王』『笑わない』『はわない』でお願いします」が大層笑った。
それなんていうはがない

ベルナデッドはその陰気な外見、鋭い目つき、不気味な笑顔と噂が噂を呼んで「呪殺令嬢」と呼ばれていた。
評判とはまるで違って自分はいたって平凡だし内気で口下手で、パーティとか苦手だけど友達が欲しくなって出て行っても結局遠巻きにされてぽつんとひとりいる。「君に届け」の爽子とか「ヒカルが地球に〜」の是光みたいな感じ。

今日もそんな感じに終わろうとしていたが違うことがあった。
「ハンカチを落としませんでしたか」ととてもきらきらした外見のバスティアン王子に声をかけられ、なんと返答したらいいものか困っているうちに、だんだん顔は強張り険しくなっていく。そのときはそのまま別れたものの、噴水前でひとりいるところを再びバスティアンに声をかけられ「君はいつも僕の夢に出てきた」「聖堂で神の声を聞いた。夢に出てくる人物はお前の運命の相手である、と」と言われる。
降って湧いたロマンティックな言葉にベルナデッドの胸は高鳴った。
その後に続くのが「運命の相手を探せ、そしてこの世から消し去れ」でなければただの恋愛物語であったのだが。
人違いであればよかったのだけど、ベルナはかつて世界をどん底に陥れた魔王の転生体だった。
無論そんな記憶はないし魔王としての力を発揮できるわけでもない。しかしそれ以外の事柄が魔王であるという証明にしかならなかった。

「魔王大好き」ビーズログ文庫の新しい魔王の物語。割とコメディ色が強い。
四天王登場したあたりから中盤は結構こう、ベルナと同じぐらい置いてけぼり感だった。この無茶振り感はすごくビズログっぽいけど、笑いのセンスが合わない厳しさ。最後ら辺の元魔王と元聖女の共闘がすごく好きなので、私の趣味はそこなんだろうなあと言うのを再確認した。

あと遠征王の影響で名前を何度確認しても「ベルディナット」って書いて違うよ! と書き直した。

神様のメモ帳〈8〉 (電撃文庫)

神様のメモ帳8巻は「電話がかかってきたのでとりにいった話」でした。春にたどり着く話。
3代目襲来の話で、1巻のつづき、エンジェルフィックスの話。

2章の話は「あれ最近なにかでこういうの見たぞ」と思ったらアニメ神メモの1話でした。
アニメ版は平坂が出てくる辺りまでは見てたんですがうたプリが侵入してきたので枠をとられました。
そのうちみる枠へ。

この巻は面白くて読みながらふわっふわしていた。一緒にいたいから一緒にいるんだよとかこのナルミを殴りたい。
火箸とかなんだときめくなおい。

俺の妹がこんなに可愛いわけがない 9 (電撃文庫 ふ 8-14)

京介視点じゃない短編集。だいたい「俺の妹はこんなにも可愛い」。
日向視点とか沙織視点とかどんなご褒美ですか。ちなみに日向視点の話は大阪のライブ前のカラオケボックスの中で読んで、「黒猫黒猫黒猫!」と叫んだ後もう1回読書に戻ってironyを歌いました。
麻奈実は強い。あやせは本能でこいつやばいと感じ取っている。あやせはデレすぎている。
カメレオンドーターが一番好きなんですよ。沙織の話はとても好きだ。

魔法書の姫は恋をする  守護者の誓い (角川ビーンズ文庫)

今このタイトルを書きながら「魔法書の姫は恋をする」までが固定タイトルなことに気がつきました。
「魔法書の姫は○○する」っていう変動するタイトルなんだとばかり思ってた。思い込み。

今まで閉じた場所で暮らしてきたソフィアは大学にようやく慣れてきた。
その周囲の人物的には、ここならヒベルニスター伯爵の目が届かないぜお近づきになるぜヒャッハア! という学生によるソフィア大好きファンクラブが築かれる。そんな学生のキャッキャウフフはつかのま、権力ぶん回すあと実際に実績もすごいソフィア激ラブヒベルニスター伯爵フィンレイが大学教員として就任する。妹バリアー! がもうすごい。
一方最近ランダルベリーには書物がまったく入荷されなくなっている。書籍商が軒並み書物盗賊に襲われているのだ。<闇の書庫>はこれを<黄昏の処刑者>が関わっているとし調査を始めた。

「恋の自覚のはじまり」「アレクセイ親子の微妙な距離感」「勘違いすれ違い」など盛りだくさんでお送りされた。
ネリーとフィンレイがかなりばんばんした。ばんばんした。もうなんなのか。あとアレクセイはいい俗物です! フィンレイはただのアホ(褒め言葉)。ネリーはさらっと自分の経験を混ぜやがったー! とばんばんした。
とりあえずアレクシスがパッケージ面的に前巻みたいに「天然ストーカー」呼ばわりされてなくてよかった! 

2巻は割と「異世界の大学生」っぽさが出ている感じでした。あの肝試しとかが。

「これらが永遠に読み手に渡ることなく奪い去られるなど、許しがたい蛮行だ! 書の守護者たる図書館を表の顔に持つ者として、<闇の書庫>は断固として書物盗賊に立ち向かう!」

(P37)

身代わり伯爵の婚前旅行  Iすれ違いの蜜月 (角川ビーンズ文庫)

里帰り編。
アルテマリスであるジークの結婚式に出席するためシアランを出た大公一行。
途中宿泊する貴族の屋敷で宴が催されたりする。そして久しぶりのあのひとたちとの再会である。
この巻は割と導入! っていう感じを受けた。続きに期待である。
というかラスト付近のミレーユの意図はどうあれロイに渡ったお金はどうみても「手切れ金」である。大変笑った。なんだあの子不憫すぎる。そしてミレーユはとても悪女だ。ロイははやくいい嫁が見つかるといいな。

神様のメモ帳〈6〉 (電撃文庫)

NEET探偵団6巻。
ラーメンはなまるの先代店主花田勝が起こしたという事件をきっかけにはなまるにはミンさんの親戚がやってきて、さらにミンさんに縁談が持ち上がる。縁談に対して憤然と立ち上がるヒロさんはアリスに「この縁談をぶっ壊してくれ」と依頼する。ヒモの本気巻である。

読んでいて驚いたことはアリスの台詞が基本音声再生されることである。この巻アニメ版で見たことあるのかと思った1ぐらいだ。
最初アニメのアリスはロリ過ぎると思ったけど、原作を読みながら音声で再生されるのはアリスだけなので意外としっくりきているのだろうか。アリス可愛い。

短編のあれがナルミが非常に詐欺師ですね。いいかんじにだまくらかしてますね。

  1. そんなはずはないのだが。ちなみに平坂が出てくるところの2回目ぐらいで止まっている。 []

ニッポンの書評 (光文社新書)

以前光文社のPR誌「本が好き!」で連載されていた書評術が本にまとまっていました。
2年ぐらい前に読んでショックを受けていたあれです。

ミステリじゃない小説はどこまでがネタバレが許されるのかとか、書評と感想文の違いはどこかとか、書評読み比べとか、書評論。こういう風にしてわたしは書評を書いていますというのよりは比較が多いなと思います。

ちなみに私が好きな書評家さんは藤田香織さんです。

首の姫と首なし騎士 (角川ビーンズ文庫)

大陸の中心フォルモント国、建国してからまだ2代目のまだ歴史の浅い国である。
4番目の末娘シャーロットはとくに美女というわけでもなく、ドレスより暗い書庫で本を貪り読むことを好み、父王が連れてくる結婚相手はすべて自尊心を傷つけられるか失望して去っていった。非社交的な娘をなんとか政略結婚に使おうとして父はシャーロットに狩りに出ろ護衛にはアルベルト・ホースマンをつけるという。
アルベルト・ホースマン、代替わりしてなお建国の英雄初代国王ジョゼフ・フォルモントのみに仕える騎士。
「首なし騎士」と呼ばれ情け容赦なく首を刎ねる残虐さ・奔放さ・横暴さを備える男として恐れられている。

建国の王 亡き後も英雄の影に怯える2代目王 家族になれない王族一家 王たる資質 シスコン兄
そんな感じです。

シャーロットが「素直・健気・天然」とかそのどれにもあてはまらない子で、ローテンションで脳内垂れ流し長口上・多弁な子の一人称です。神様のメモ帳のナルミが女になった感じ。

首なし騎士アルベルトさん、自由です。とても自由です。これは俺様ですか? いいえこれは自由人です。
アルベルトはアルベルトで自分の目的のために動くのですがなにぶんふりーだむ。

恋愛よりもちょっと硬めの、でも溺愛兄は好きだなあというひとにおすすめ。

ザビでの告知を見たときはこの表紙イラストのモノクロで字がいっぱい置かれていたので、首から下は外付けみたいな感じと思って「首だけヒロインか……いつぞやのアトランダムみたいだな……」と思ったものです。四肢がそろっててよかった。

「常識人は最早あなただけよ、レイフォード。血迷った人間ばかりの国をしっかり支えてね」
「俺は、俺の可愛いロッティが王でも全く構わないけどね」
「もう駄目だわ、この国」

(P81)
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