カテゴリー「 読了 」の記事

1983件の投稿

楽聖少女2 (電撃文庫)

「ずっと戦い続けて、くたびれて、抜け出したがってるんだ。それで、自分を探し続けてるんだ」

(P141)

文豪ゲーテに取って代わられたユキと美少女ベートーベンとナポレオンの話。あとウェーバー。
ルドヴィカのためのピアノを作ろうとする職人とか創作にかける人々とか。
ハイドンのところの団員は神メモの4代目とその配下そのものだな。

白いひつじ

長野まゆみとか高校生のとき以来久しぶりに読んだ……。

大学入学にあたって住むところを探していた鳥貝は条件と家賃が折り合わず悩んでいたところ個人経営の寮を紹介される。本学男子学生に限り入居可、料理当番などある程度の共同生活を必要とする寮、大学から自転車で通学できる距離、家賃は破格の1万円。

鳥貝は両親の実子ではなく養子であるということを入学時に知ったという。寮の見学に来たときに百合子1という妙な男と遭遇する。

鳥貝がハンバーグ作ってるところの描写がすごく好き。
その後紳士と競う「台本の読み合わせ」という設定での詰まったら負けゲームが好き。
寮生活にはなんかロマンがあふれている。

何でいまさら長野まゆみを読んだかというとこれのパスティーシュのうたプリ二次を読んだからです。
「パスティーシュといえば清水義範」っていう謎の答えがはじき出されてくるけど知らんしわからんし! ということで珍しくさかのぼった。普段は原作からの2次なんだけど、これはそういうものでもなかったので。
百合子まじさっちゃん

  1. 苗字 []

ゴールデンタイム5 ONRYOの夏 日本の夏 (電撃文庫)

久しぶりの本編。作中の季節は夏。自宅デートからの海。
冒頭は万里の過去からはじまって、ここでのリンダの言葉が本当に呪いのようで、いつまでも付きまとう感じだなあ。リンダとの色々を清算するなりもう1回やり直さないともうどこにもいけなくてフラッシュバックする系。
岡ちゃんの一家解散の話はあれの真相は本当に離婚なんじゃねーのと思ったあたり。

前半に埼玉での阿波踊りのシーンがあるんですが県外の大学連を見て「楽しそうだなあ」と思えるのはさすが2次元。3次元の県外大学連は滅びればいいのに程度の存在。

俺の妹がこんなに可愛いわけがない(11) (電撃文庫)

京介中学生編にして麻奈実巻。
ちょいちょいモバマスっぽい何かが混ざるんですが麻奈実の出番がすばらしく多くて、おばあちゃん女子まじ癒し。
あとhwhw虎兎sにキャラもの化したタイバニが脳内で元気だった。中学生の瀬奈が残念だった。
麻奈実の告白というかちゃんと京介を見守ってる幼馴染感がすごかった。俺妹ももう終わりなんだな。

楽園島からの脱出II (電撃文庫)

無人島で行われる脱出ゲーム「ブリッツ」完結巻。
ブリッツの特性を理解しゲームの支配権を握ったかに思われた沖田だったがそうは問屋が卸さない(゚д゚)!
集団心理エグい。パニックやばい。駒だった女子が力を持ったときの暴力がすさまじい。
盛者必衰。沈まぬものはなし。

俺の悪魔は色々たりない!   白の祓魔師と首だけ悪魔 (角川ビーンズ文庫)

俺の悪魔は首から下のあらゆるパーツが足りません。
ビーンズの新人さん(2人目)のデビュー作。

住み慣れた屋敷を少年は傷だらけのまま走っていた。腕の中には7歳には余る剣。悪魔に襲われ死にゆく父母から次代へ受け継がれたものだ。入るなと厳命されていた地下室でイトは首だけ封印されている悪魔を見つけた。
イトは右目を代償に大悪魔サブナクと契約した。
それから数年、イトは祓魔師としてアスセナ教会に赴任した。

イトとサブナクがぎゃあぎゃあと喧嘩しながらサブナクの首から下探しをする話です。
愛あるけなしあいです。ニアホモです。あとわたしうたプリ好きなんですが、アインザッツがなっちゃんにしか見えない。あの声で再生されるぞ……。
序盤の序盤からなんかこう、うすいほんを読んでいる気分というかこれは吸血シーンないとおかしいよねっていうか。でも雰囲気耽美じゃなくてよかったなと思います。それだったら百パー投げてたと思う。
サブナクの寝物語のシーンは好きです。パルティータが蔑称的な「聖女」じゃなくてよかったなと思いました。

官能と少女

タイトルどおりだった。ドロドロの百合です。たまに犯罪臭いのもあり、援交あり。
モンタージュが好きで、ゆえに春眠も結構好き。コンクパールはお、おう……と呟き光あふれるは……(゚д゚)! だった。

「幸せな家庭を作ろうね。ずっと幸せでいようね。だからずっと愛してね」

(P104)

重さに転がる。いろいろとびっくりする方向に転がったのだ。

代々木Love&Hateパーク

3月の最後の日曜日、今年は25年ぶりに代々木公園に「チェッコさん」が現れる。
この日の公園には高校の演劇部・ロケ中の芸能人・売れない漫才師・ロカビリーグループにネットアイドルとオタ芸グループ、それからホームレスがいた。

群像劇、というのは知っていたのでドミノ1かゴールデンスランバー2みたいなのかなあと思ったら軽快に人が死ぬ神家没落3だった、みたいな。
代々木公園にまつわるある都市伝説。サスペンスとコメディと。

下は中学生上は50代まで入れ替わり立ちかわり登場する人々の愛憎。壁井さんでこういうのは初めて読むなあと思ったけど、ところどころの薄暗さは壁井さんだなあと思った。弓弦の死の間際のシーンは「悪い家族じゃなかった。好きなところもあった。好きだった」でも気づいたときにはもう遅いって感じであばばばばば。好きな登場人物は柴だったのであばばばばば。大変面白い本でした。積んでる五龍読む。

  1. 恩田陸 []
  2. 伊坂光太郎 []
  3. 恒川光太郎 []

お友だちからお願いします

エッセイ。今回はいつもと違って掲載媒体的にいつも比ちょっとよそいきな感じ。
弟からの呼び方が「ブタさん」から「トンタク」にグレードアップしているあたりしぬほどふいた。

「この道を夜に通るひとは、なぜかよく歌うのよ」
私のぼやきに対し、父はこう言った。
「さびしいと歌うんだ」

(P59)

ここすき!

あとキリストの墓に関するあれこれがなんかほんとうにすごいとおもう。突っ込みのない文化。
国内で一番異世界かもしれない。

プリティが多すぎる

出版社小説。
週刊誌から文芸へ行きたかった佳孝の異動先はローティーン向けファッション誌「ピピン」編集部だった。
苗字が「新見」ということで南吉と呼ばれ、ピピンは同系列他紙と比べてダントツの売り上げを誇るが、佳孝はなにがいいのかまったくわからないままの船出となった。
最初は企画とか対象年齢とかがわからないゆえの壁にぶち当たる話とかあったけど段々ティーンズモデルの話になったような。広告会社とかモデルになるための壁とかオーディションとか。
これはなんかリンクしてたやつがあったと思うのでそっちも読んでみたい。

「その特別って、幸せなんでしょうか。数年間の特殊な経験のために、支払う代償は大きいってことですよね。延々とかなわぬ望みを持ち続けてしまう」

(P273)
PAGE TOP