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架空の球を追う

短編集だよーと聞いていたけど実際読んでみたら想像していたのより1話がずっとずっと短くてびっくりした。短編集ていうより掌編集。 表題作で1話目の架空の球を追うは7ページで終わるのである。

好きなのは「銀座か、あるいは新宿か」と「ハチの巣退治」「パパイアと五家宝」
ハチの巣退治は時々脳内でディラン&キャサリンで再生された。本家ビバリーヒルズのほうじゃなくてなだぎ武と友近のほう。銀座新宿のほうは「この人ら会うたびにこういうことをやりあってるんだろうなあ」とか思いながら読んでたらまさに。パパイアはラストのレジですごく笑った。

屋久島ジュウソウ

もうすぐ文庫が出るんだけど、どうしても今読みたいんだーっていう気分になったので借りてくる。
屋久島で登山なエッセイと諸外国をいく短いエッセイが何本か。
たぶん旅行成分が尽きてきたんだとおもわれる。

ラン

森絵都って直木賞獲ってから何にも出してなかったんだなあという驚き。
あちこちで短編は見かけてたからなあ。

キーワード:「あの世とこの世の間」「急造マラソンチーム」「死者と生者」「レーン越え」「40キロ」

DIVEとカラフルを足したような本だ。
死者がからんでくる話であるし、家族ものであったり周りとの交流で強くなっていく話であるし、マラソンで体を鍛えていく話でもある。

もみあげ男が現れるまではロードバイクの話?とか思っていた。

カラフル (文春文庫 も 20-1)

生前の大罪で輪廻のサイクルから外された「ぼく」に大当たりと天使がやってきた。
今なら輪廻のサイクル復帰をかけて再挑戦できます。できますというか辞退はできません。ボスつまり万物の父の決定です。決定に逆らうことはできません。大当たりといってもあなたは楽園にいくわけではありません。もうすぐ死ぬ「小林真」という少年の体に入って生活をしてください。あなたが忘れた前世での罪を認識したらその時点で終了。あなたの魂は輪廻のサイクルに戻ります。

懐かしい……!
サイト名colorfulはこの本から取りました。
初めて読んだ時はまだ新刊棚にあったと思うので多めに切り上げて約10年前。
小林真と同世代でした。やっぱりあれですね、10代のときに好きになった本・物凄く好きだった本をもう1回読むときは気分10代。

「物心ついたときからそばにいた、ぐずで、ぶさいくで、頭悪くて、いくじなしで、病的に内弁慶で、友達もできない、だから年中おれのあとばっかついてまわってた、世話のやける、目の離せない、十四年間、全く目が離せなかった弟が、ある朝、なんてことない普通の朝に突然、ベッドの上で死にかけてた。しかも自殺だ。自分で死んだんだ。どんな気分になるか考えてみろ!」(P176)

何か書こうかと思ったけど貴様の不幸自慢をして楽しいかァ!という内容になりそうなので自粛自粛。うむ。学校は毎日行ってました。主成分本と意地で。

ショート・トリップ (集英社文庫 も 27-2)

これの文庫版きたこれ!!!
懐かしいぜ……何気にこれリアルタイム組なんだ。DIVEとかと一緒に読んでた。
何故かいしいしんじのエッセイもついてくる。

ショートショートが48編入ってます。単行本で出てた時より8編増えた。
元々は中学生新聞で連載されていたもので、タイトルの通り旅に出ている人とか
旅に出される人とかの話が多いです。

脱サラの2人・ファンタジア・Traumaが好きです。
ていうかファンタジアこのネタはやって大丈夫なんかなーと思ったけど
ミッキーマウスの憂鬱みたいな本があるからまだありなんだろうなあ。

三浦しをんは何出しても枕詞みたいに「直木賞作家」とついてくるのに
森絵都はついてこないのな。

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