19世紀、ヴィクトリア朝ロンドン。
この時代は科学の時代であると同時にオカルトの時代だった。

社交界に浮名を流すエリオットの通り名は「幽霊男爵」だ。オカルトに目がなくロンドン中の心霊絡みの案件によく顔を出している。顔を出す理由として、実のところは「幽霊が見えているふり」で人をだます輩を叩き伏せるためだ。沈黙の交霊会、ミイラの呪い、見える少女、天井桟敷の天使、様々なオカルト事案が幽霊男爵エリオットとその従者で人形だと自称するコニーの物語だ。

何度でも言うけど顔がいい。具体的にどこが好きかって「修道院と愛の誓い」のレディ・リリアンお気に入りの中庭のシーンだ。新生児から10歳ぐらいまでの子供の幽霊が密集しているシーン。いいよねそういうの。黄昏の楽園1みがあってとてもいい。リリアンは死者を「天使」だといい素敵だという。
というか誤解を恐れずにいうと、エリオットはPixivにいる燭台切光忠みある。伊達男を感じる。

この「私が嫌いなはずがない」というエリオットの設定を見てほしい。

生者も出るが同じぐらい死者も出る。死んでるとはかたくなに認めない人もまだあちら側に行くわけにはという人もいる。空気感が好きなんだわ。さすが裏切らない。
好きなセリフはアレクサンドラの

「いい男に育ったわねえ、エリオット。私の『剥製にしたい人間の男』暫定一位よ」
「生きているほうがいい男だと言われるように、もっと話術を磨きます」

(P184)

だ。

  1. Linked Horizon「楽園への進撃」収録 []