噛みあわない会話と、ある過去について

タイトルはそういう表題作があるのではなくて、「そういう感じの物語を集めてみました」っていう感じの短編集。
「どうして?」「なんでそんなことに」「こんなはずじゃなかったのに」ていう。
一番オウフってなったのは「パッとしない子」なんだけど、「早穂とゆかり」はゆかりはわたしだって思う。どういう自意識なのって聞いてみたい人は、確かにいるだわ……。
「パッとしない子」も「ママ・はは」も怖い話なんだけど怖さの方向が違うんだわ。自分が一時関わっていた今国民的アイドルにちょっと時間いいですかっていわれて、何言われるんだろうと期待してたらまさかそんなことを……っていうのと、「ママ・はは」は首筋をぞわっと撫でていくような、暴力はないけど息が詰まるようなやりとりでつづられる支配的な親の話なんだわ
それを考えると「ナベちゃんのヨメ」はライトだな。なんであの子があんな子とっていう話だ。