七夕ペンタゴンは恋にむかない (ガガガ文庫 い 1-3)

豊かな自然以外の特色が無い田舎町である星無町では七夕にほぼ確実に雨が降る。
7/6がどんないい天気でも、天気予報が晴れを伝えても、7年に1回の晴れの七夕を除けば毎年雨が雨が降る。
七夕生まれは縁起がよいといわれるこの町で生まれた同い年同じ誕生日の幼馴染みの5人。
永遠に続くとおもった友情は、中学の時何も言わず転校していったあかりの帰還で変わり始めた。

本屋で見て衝動買いしてしまった。5人のなかでは橙が好きだヽ(゚д゚)ノ
幼馴染みの恋と友情は大好物です。

これを読んだ後短歌集のどうぞよろしくお願いしますが読みたくなってうごうご図書館へ。この本に収録されている

わけあってわけも言えずに消えました どうぞよろしくお願いします
とりあえずお友達からおわりましょう  どうぞよろしくお願いします

ここ2つの歌がとても七夕ペンタゴンだと連想したのだった。

パリ砂糖漬けの日々—ル・コルドン・ブルーで学んで

新聞社を辞めてパリに製菓留学した人のパリ滞在記。
パリでアパートを買ったりしているので最初はこのままずっとパリで暮らすのかと思ったら最終的には帰国して京都の町家暮らしをはじめる(らしい。賃貸契約を交わしたところでこの本は終わる

製菓留学といってもメインとなるのは日常生活なのでお菓子の写真が載っているとかレシピが載っているとかそういう方向ではない。筆者多田さんはル・コルドン・ブルーという創立110年の料理学校に入学した。

ダイヤモンドという意味の真ん丸いサブレ「ディヤマン」も習った。

(P100)

タラントゥカラットディアマンルゥゥゥジュ(゚д゚)!
レーヌ・ミシェルはピジョンブラッドのイメージが強いんだけど赤いダイヤなんだよなあ。赤色金剛石。
ピジョンブラッドの説明見てたらなおのことそう思う。

フランス人は思ってたより四角四面の上大ざっぱだった。紙命。

アインシュタインは早口で生徒全員に「あなたのフランス語の最終目標は」と聞き始めた。
 カスマンは「上司である医師の指示が理解できるようになること。今は私のフランス語が通じない」と答えた。「通じないのはあなたが弱気だからだろう」と教師が応じた。何気ない一言が緊張の糸を切ったのだろう。「ノン、私は内気なんかじゃない」と震える声が響いた。彼女は両手で口を覆い、涙ぐんだ。
 つられて私も涙ぐんだ。そう三十代。そこそこ経験だってある。でも言葉が足らない異国では半人前でしかない。通じないのは泣くほどせつないことなのだ。

(P83)

バベルの歌姫 ‐悪霊娘と落ちてきた恋人‐ (B’s‐LOG文庫)

ある日の会話 on twitter
わたし:そろそろ少女小説的に空から男の子が降ってくる話があってもいい (※ただしイケメンに限る)
さり  :それビズログにありましたよ
わたし:ナンダッテー!

という話の結果買ってきて読みました。
そんなわけで私の中では「バベルの歌姫」というより「空からイケメン」という名前で呼ばれてました。
親の借金返済のため村はずれで悪霊を育てながら一人暮らしているルシータはある夜、仕事の悪霊退治もせず女遊びにかまけていた空を翔る月騎士を見る。ルシータは届くわけないと思って憂さ晴らしをかねて矢を射掛ける。次の日畑を見てみれば重傷を負ったイケメンが。という。

ひとことでいうと変な話だった。
シンヒルドが苦手方面の自分が一番の俺様キャラだったので話の最初は相当きつかったんですが、後半はよいロマンでした。ホスト部の伽名月ちゃん(黒魔術部の人)をシリアス対応の主役にして、男にしたら多分シンヒルドに近い感じになるのでは……とちょっと思った。

ところで何で雨降らなかったんですか。

2巻が出たと聞くので、どうやって続けるんだろうと思ってAmazonであらすじを読んでみたところどうも「同じ世界観の別の話」のようだ……続刊予定ではこの二人も出てくるようだけど。

今月は「自分がラノベ読み出した頃のラノベ」を本棚から出してきて読むことが時々増えつつあります。
E.G.コンバットとかカーリーとか妖精の奇蹟とか。
今日は必殺お捜し人おもしれーなーとか思ってたところです。ウキウキ・ファンタスティック・アドベンチャーとか久しぶりに聞いた。たまには原点に帰るんだ! 原初のときめきを思い出すんだ!

ファッション誌で、ギャル向けとかゴスロリ系とかは異世界を見るようで(地元じゃほぼ見ないので)楽しいのですが
デコプリ—みんなのプリ帳だょ (GLIDE MEDEIA MOOK 31)

これはやばい。本そのものがプリ帳でした。

BLACK BLOOD BROTHERS11  —ブラック・ブラッド・ブラザーズ 賢者転生— (富士見ファンタジア文庫)

とある吸血鬼の兄弟の話 最終巻。
九龍の血統が格好よすぎる件。特にザザとカーサ。戦いとか散り方とかなんだこれ(゚д゚)
ジローを特区に迎え入れるミミコとかバウワウ卿とかとてもきゅんとした。
あとはもう全部何もかも「すごかった」で言い表せてしまうので、余分なことを書くのはやめておく。
まだ物語を反芻している。あとがきのあれこれがまたどっかで見られるといいなあと思いつつ。

「君は……高潔すぎるから。僕には眩しすぎて……」
ゆっくりと、目の前の運河を、空から降り注ぐ日差しが過ぎった。
その瞬間、鈍色に見えた河面が、キラキラと黄金色に輝いた。
美しい光。しかし、あの光にカーサたちが触れることは許されない。あれは太陽の光。命を育む、聖なる光だ。

(P428)

「ワイン。私はリズとの約束を守れなかった。けど、お前が生きていてくれるから、少しは彼女にも顔向けができる。愛してるよ。お前のことを、私は心から愛している。だから生きてくれ。そして許してくれ。辛いとわかっているのに、一人で生きろなんて言う、私のことを」

(P476)

裁判官の爆笑お言葉集 (幻冬舎新書)

裁判員制度がはじまったので手を伸ばしてみる。
「爆笑」という方向ではありませんが、これはこれで興味深い。

嘆願書とは、担当裁判官にあてて、判決内容への願いを書いた書面です。特に決まった形式はありませんが、被告人の親族や事件の被害者が書いた減刑嘆願書(まれに厳罰嘆願書)でないと、たいていは裁判官からかなり冷たい扱いを受けます。被告人の人柄を知らない、ときによっては面識すらない赤の他人が、嘆願書に名前だけ寄せ書きする場合もあるからです。

(P107)

死神姫の再婚 -鏡の檻に棲む王- (B’s‐LOG文庫)

裏表紙のあらすじからしてもえの予感しかなかったけど中身は想像以上だった。
ライセン夫婦は至急王宮へと書かれた王からの親書を送られる。で、ライセンとレイデンの人々は王宮へ向かうことに、というはじまり。エルティーナとジスカルドとバルロイ一行の共演だったのでとてもおいしかった。
アリシアとレネに魂を持っていかれるエルティーナとかあっちこっちでデレデレイチャイチャしてしまくっているとか、全体的に楽しすぎる。王様と宰相すきだー。

登場人物紹介のところで相関図ができていたのででかしたぞ!とかおもった。
死神姫の登場人物人数ぐらいではまだ相関図なくても把握できるんだけど(と思ったけど教団方面は怪しいかも)、もっと他のラノベにも普及してほしいと切に願う。特に電撃。ていうか禁書とか成田良悟作品全般。ネット上にも似たようなものはあるというけど、本をちょっとめくったところにあるのが最強だと思う。
図じゃなくても「所属 名前 余白があれば一行紹介」みたいな羅列でもいいので。

「ジスは本当に国を愛しているのよ。……その百分の一でいいから、私のことも愛してくれればいいのにね」

(P104)

「違うわノーラ、湿気を吸ってふくらむのはレーガッタよ。ノーラが倒れてしまったからペーペルザーもやっていたけど。そうだカシュヴァーン様、何か聞かれたら私は悪霊レーガッタ、湿気以外に興味はないと答えますわ」
「……いや、もういっそ何も喋るな。頼むから」

(P144)

格闘する者に○

再読オブ三浦しをんのデビュー作。
可南子は出版社希望の絶賛就活生である。内定はまだ無い。そもそも就職戦線にもあまり出ない。
エントリーシート! とか 圧迫面接! とかそんな感じなので今大学4年生とかのひとにぜひとも渡してみたい1冊。面接必勝本みたいな方向ではないのでその辺は注意あれー。

可南子の一族は政治家の家系なのだった。入り婿の父、亡き母、義母、可南子と半分血が繋がった弟。
親族会議とか跡継ぎとかごたごたしてるけど、その辺の家族の話もとてもすきだー。

「藤崎」の家に住んでいる人間の中で「藤崎」の血を引いているのは、私一人だ。そして明らかにその私の存在こそが、この「家族」を家族たらしめない要因、異物だ。その事実を突き付けられたくないから、私はいつもの生活を崩されるのを嫌う。父がこの家に帰ってきて、家族の構成要因が揃ってしまうことを恐れるのだ。

(P91)

「きっとどこかにありますよ。可南子ちゃんも気に入り、相手も可南子ちゃんにぜひ来てほしいというところが。ちょうど今の可南子ちゃんとわしのように、相思相愛になる会社があるはずじゃ」
心のどこかで、そんな甘いものじゃない、西園寺さんみたいに私を気に入ってくれる会社なんて……という声がずっとしているのだが、あえて聞こえない振りをした。たとえ最悪の事態に直面しても、まだ事実から目をそらそうとしうるのが私だ。

(P197)

「だいたい会社、それがひいては『社会』なんだと思うけど、会社が求めるような能力が、そもそも私たちに備わっていないのよ」(略)
「覇気があって、うだつがあがってて、初対面の人とも明るく打ち解けて。そういうのを面接という限られた時間内でアピールできる、か」
「そうそう。そういうことができる人間を、社会人というのよ」

(P205)

・WEB拍手を復帰させました。
・「このサイトと管理人について」を全面的に書き換えました。

サイドバーの読書メーターの下に「なかのひと」を再設置して数ヶ月がたちました。
まだ性別推計はとれないんですが年代推計がすごいよ!

nakanohito

年配の人に愛されています?(いみがわからない(うちはその年代向けではないと思う。
こないだ見たときは30前後が最高点だったんですが……。
大分前にアンケートやったときは10代前半のひとが1人いらしてそれも驚いたんですが、この結果はやばい……驚きすぎた。

狼と香辛料〈11〉Side Colors2 (電撃文庫)

エーブのターン!
今狩る側昔狩られる側だったエーブがフルールだったころの話。

あとホロとロレンスの話が2編。黄金色の約束のほうが好きだ。
甘いのは仕様なのでふーんと受け流してしまった。なんかもう読み始めたときのようなときめきはないようだ。

 それに、あの商人たちの目指している期待の果てになにがあろうとも、一人で追いかけるよりかはきっと二人のほうが楽しいに違いない。その伴侶として、ミルトンはそれほど悪くない。

(P232)

自分自身の言い訳がすらが情けなくて、フルールはカップを抱くようにして泣いた。悔しさもあったし、自分の不甲斐なさもあった。それでも一番の理由は、この先もあんな連中を相手に商いをしていかなければならないのかという恐怖だった。

(P253)
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