3年ぶりに同人誌を作りました。

2014年からの5年間1で書きに書いた(そしてWEBに載せた)S+h&Frep(以下スプフレ)の話の、再録本です。文字数にしてだいたい20万字マイナスいくらか、ページ数にして512ページ。うすいほんとは言えない分厚い本になりました。

表紙は今話題の『大人だって読みたい!少女小説ガイド』の著者の一人、七木香枝さん
版組はいつもありがとうございます、ところで今年は何冊作ったんですか? と聞きたくなるぐらいたくさんの赤子(※同人誌)をとりあげているsoundseaさんにお願いしました。

2人ともその道のプロなので私の雑すぎる急すぎるリクエストに応えて頂き、大変ありがとうございました今後ともよろしくお願いいたしますと最敬礼で改めてお礼を申し上げます。

制作秘話としては本文は「鳩の指定通り作ったら680ページになったよ」「マジか」にはじまり、全体的に内容をぎゅっとして512ページにしました。
表紙はラフできました〜って見た瞬間にじわじわ2014年8月のころを思い出して泣きながら思い出話をするという事案が発生した。年寄りか。

今回の本はここ2年ぐらいずっと出す出す詐欺をしていた本でした。
高速バスの中で校正をしてたりしたんですが、集中力と優先順位の問題でずっと後回しにされていた案件です。コロナで現場が息をしていないので「これを機に形にしようか」という運びになりました。友達も「コロナがなかったらもっと××だったけどコロナがなかったらそもそもやってなかった」と同人誌について話していたけど、この本もコロナ禍下でなければ生まれていなかったと思います。

本来、今年2020年は推し複数が15周年で、年明けから年末どころか年度末までぎっしり現場で予定が埋まっていることが2019年時点で想像できていたので、校正はできても印刷費は捻出できなかったと思われます。

集大成、2次創作これで幕引き、みたいな本を出すとなんか「これにてジャンル撤退しますお世話になりました」みたいな感じがしますが、まだまだでかい顔をして居続ける所存です。
6年追っていてファンの気持ちとして正直に申し上げて今後、石油王に見初められでもしない限りでかい告知2はないと思うので、追悼にならない程度の時期に出したい気持ちはありました。

今回の本については「この印刷所のこの紙が使いたい」という明確な希望があり、そこが1冊単位で作れる印刷所のため「部数が少ないと1冊当たりの単価が高いが、沢山刷ると1冊当たりの単価は下げられる」という理論が通用しない上、今回作る本は昨今では商業出版でもあまり見られない厚みで1冊当たりの単価が高くなることがわかっていました。そのため印刷費は削りたい、つまり在庫は持たないという結論に達しました。

ちなみにスプフレは元々コンテンツ人口が大きくはありません。大きくはない人口の中で、2次創作まで手を伸ばしたいという人はたぶんそれなりに少なく、恋愛要素がなければエロくもない、刺さる人には刺さるが非常にニッチな書き手3のわたしの再録に、自分以外の需要があるとはとても思えませんでした。

印刷単価が高い本でも赤字覚悟の価格設定をするつもりはなかったけど、自分の思い出作り+お世話になった人への献本用の印刷費は必要経費です。なので「自分はこういう本が作りたいので作ります。他にも欲しい人がいたら一緒に刷りますがどうですか?」と基本受注生産スタイルにしました。
原稿は昨日入稿してさっき支払いも済ませました。印刷部数的に頒布に出せるのは1冊2冊なので、それなら積極的にboothに入れなくてもいいかなと思っています。需要があるなら出すのは抵抗がないので、何らかの方法でご連絡ください。

たぶん本が届いたらめっちゃ見せびらかすと思います。だってわたしの6年間にわたる執着の集大成だもん。めっちゃ可愛い表紙に手間暇かけて読みやすくレイアウトしてもらった本を自慢しない理由がない。過去のわたしが書いた話はまぎれもなく天才の所業だ。当たり前だけどほぼ解釈が一致していた。

  1. 今年は書いてないので5年間です []
  2. 配信イベントやりますとかアニメやりますとか、twitter以外でないとできないイベント []
  3. これまで何冊か本を作っているので実績としてもそれは実感しています []