カテゴリー「 その他 」の記事

40件の投稿

わたしが朝ドラを見始めたのは最早いつか思い出せないぐらいのヘビーユーザーでだいたい1日2回、多い時では3回見ているのです。その中でエールは
・初の男主人公
・しかもそれが推し
・緊急事態宣言によりそれまで放送していたものの再放送が始まる
・前期朝ドラは8月合わせでがっつり戦争描写が含まれるが今回はそれがもんのすごかった(インパール作戦)
・放送期間は実に4月〜11月とわたしが見てきた朝ドラの中では最も放送期間が長い

そんな条件下でロスるなというのが無理過ぎんかね。紅白でミニコーナーやってくれたら成仏できるだろうか。

そんなさなかに買ったこの本はすごい。9割窪田くんを追ったエール内の写真集だけど、オフショットが含まれる、つまり演者がフェイスシールドなりマスクなりを装着しているカットの多さよ。数年後に「ああそういえばこの時は大変だったな」と思えていたらいいなあ。

一生楽しく浪費するためのお金の話

いや面白かったね。
一時期狂ったみたいにお金の本を読んでいて(図書館でこの棚の右から左へで読んでいた)そこでよく目にしたことがこの本でもよく出ていた。ので初心者向きであってもかなり実用的な本だと思う。
初心者向けだっていうのは対話式で相当分かりやすく書かれていると感じたー。
あとオタク特化だけに東京で生活をスタートさせるならこのぐらい必要とかあったり、この手の本で出てくるのは「4人家族、住宅ローンと教育資金について」「老後について」「借金が〇万円あります」とか自分にはまるでかすりもしないモデルケースが多いんだけど、「実家暮らし未婚」「もうすぐ結婚予定」「障害を持っている兄がいます、将来は自分が大黒柱になると思う」みたいなこれまで読んだ本とは一線を画する人がたくさん出てくる。年収の話より「推しは○○です」と沼の出自について語られている方が多い。
でもそんな内容でもiDeoco・投信・生活防衛資金(本書ではそういう名前では語られてないけど)についても多く、実用的なQ&Aも多い。
自分の貯金方法で「推しがツイ廃じゃない人向けでTwitter更新したら貯金というのはおすすめ」は頭いいな……って思った。

わたしの貯金周りではこの本の前身となったよいこのファイナンスの時に書いたエントリ(colorful | #よいこのファイナンス を見ながらするお金の話)にも書いたけど、本書の最終章で書かれている投資信託では

はじめての人のための3000円投資生活

この本分かりやすくてよかった。この本もだいぶ初心者向けだと思う。これやったらいいよぐらいに書かれている。

iDecoに興味を持った方にお伝えしたいんだけど、iDecoは本腰を入れて取り組むぞと思って申し込んでも実際に引き落としが始まるまで3カ月ぐらいかかるので、とりあえず興味を持った時点で資料請求しておいたほうがいいです。わたしはSBI銀行以外は良く知らないのでそこのリンクを貼る。
iDeCo(個人型確定拠出年金)|SBI証券

2巻発売を来週に控えたシン・浪費図鑑 みたいな話を貯金関係の本で見かけたので衝動的に紹介エントリ。

NHK「あさイチ」お金が貯まる財布のひみつ:不安がなくなる貯金の極意
横山 光昭 伊豫部 紀子
新潮社
売り上げランキング: 118,068

こちらです。

ある人はこう言いました。
「『必要』は、生産性のないもの(三つのモノサシでいう消費ですね)、『欲しい』というものは、生産性があって今後の自分にも役立つもの(投資ですね)と、逆に、単に自分が欲しい、意味がなくても言い訳なしでほしいものだ(つまり浪費)」と。
この人の考えで驚いたのは、欲しい物は欲しい、と認めてやっているということ。
(略)
私たちは、欲しいという気持ちを悪いものとして否定してしまいがちなのですが、この人には「欲しい」というタグをつけ、その認識のもと、「欲しいから買う」と認めてやっているということです。自分なりの価値観を持った上で、現実を否定しない考え方が大切だ。
(略)
だから「浪費」も「浪費はするな」ではないのです。ちょっと挑戦したいもの、楽しそうなもの、欲しいものがあったら、浪費という認識のもとお金を使ってみては?と言っています

(P45)

 横山さんは。「衝動買いしてもいい」「ムダなものを買っちゃってもいい」「失敗したっていいじゃないですか、失敗を自覚さえしていれば、それさえ投資になりますよ」といつも言っています。
 その先にある幸せを見据えていれば、今の衝動買いにによる幸せもまた必要な物だし、長い目で見ると吸収できると考える余裕も出てきます。
 逆に、お金を貯めることが、未来の不幸を避けるために必須なことになってしまっていると、いくら貯めても不安はなくならず、きりがなくなります。

(P96)

あと小銭ばっかり入った財布を「浪費財布」として運用してはどうかとか、最初から「浪費」を予算として組み込んではどうかとか、浪費財布があったほうがコンビニで無駄遣いしても罪悪感がないみたいなことも書いてあった。
ちゃんと消費と投資と浪費の理想的な割合はこのぐらいで、まずはこのぐらい貯める、これはやっちゃだめみたいな話もたくさん載っている。

この人のお金の本は面白いし分かりやすいし実践しやすいのでおすすめです。

年収200万円からの貯金生活宣言はじめての人のための3000円投資生活

この辺が有名なんじゃないかなあ。

短歌と俳句の五十番勝負

お題の単語を必ず使う短歌と俳句集+エッセイ的な本。お題を出す人は朝井リョウだったり竹本健治だったかと思えば壇蜜が登場したりビートたけしがいたり、肩書市議会議員とか牧師とか小学生が登場する。
短歌はともかく俳句は学校卒業して以来はとんと触れる機会が減ったのでこれが久しぶり。
12番目の

「炎天の校区飛び出す謀反かな」

(お題:謀反)

は何から何までわかるって感じだった。コークガイに一人で行っていいんですかー先生に言うてやろーって言われてそだったわたしは一言一句わかる!!!! と言いながら読んだ。
思えば歌人穂村弘にはあまり触れたことないのでこれが久々かもしかしたら初めてになるのでは。

スマップウォッチング

年末年始はいっぱいSMAPを見てよさを再確認してたら図書館でこんな本を見つけたので……。
書いた方は中居担のようです。社会学的SMAPの分析本というあれですね。理屈っぽいアイドル本です。

その出来事は突然起こった。もともと芸能界に興味が無かったわけではなかった。テレビは人並み以上に見ていたと思う。しかしスマップとの出会いによって、私は、送られてくる画像を消化する受動的オーディエンスの立場から引き剥がされて、五人の若者の芸能活動の情報収集にいそしむ活動家ファンへと変身したのである。
スマップとともに過ごすようになった私の生活は一変した。テレビでスマップのメンバーが出演する番組を追い、ラジオから語られる言葉から、彼らの日常や人間関係に思いを馳せる。

(P17)

スマップをST☆RISHに置き換えてもこの違和感のなさ……。
まあそれを主として読みましたが。
内容としては2003年のSMAPです。世界にひとつだけの花、吾郎さんの検挙による活動停止と4人のSMAP。
その辺の話です。びっくりしたのは吾郎さんイメージカラーがピンクということですよ、
そうか翔ちゃんと一緒か……

暗い夜、星を数えて: 3・11被災鉄道からの脱出

2011年3月11日、一人旅の最中にJR常盤線新地駅で被災。
被災時の5日間とその後2回にわたる福島訪問のルポ。

仙台からいわきに移動する最中に地震は起きた。被災した駅の500m向こうはもう海。
津波が町を飲み込んでいくのもみている。16時過ぎに福島原発で爆発の報が防災無線で流れ、一度は誤報とされるもニュース速報で福島原発で爆発のニュースが流れる。「情報は制御されている」の一文に震える。

散策路を上って町を見渡せる広場へ辿りつくと、五キロほど先だろうか、青い林の切れ目から甘い色をした穏やかな海が見えた。海面に特に異常は見つけられない。高台の足元からのどかな町並みが広がり、海の近くは平野になっている。
はじめはなにも気がつかなかった。景色を見ながら、弟さんが言った。
「本当は、ここから海は見えなかったんだ。防風林に完全に隠れていた。それに林の手前には、住宅地があった。もう、なにもないな」

(P26)

3月13日の話である。

水が怖い、土が怖い、子どもの将来が心配だ。引っ越しても、子供がいじめを受けるのではないか。うちのお米も、野菜も、美味しかったんだ! なのにもう、今までのようには贈っても喜んで貰えない。自分でも、今までとおなじ気持ちでは食べられない。こんな、雪のように降り積もる悲しみを、どう購えるというのだろう。

(P104)

1年半ほど前に現実にあって今も続いている話。120ページほどの本で淡々としていてすごく身近に感じられる。西日本で地震もたいしてない地域の住人ながら立地的に「明日は我が身」と寝つきの悪かった夜を思い出す。

装丁を語る。

右側に本のカバー、左側にデザインする時はこういうところをこのようにしましたというコメントだったり、こういう紙を使っています・こういう加工をしていますというデータが載っていました。

この前のダヴィンチとあわせて読みたい、という感じ。

ダ・ヴィンチ 2010年 08月号 [雑誌]

乙女の日本史

世の中は「歴女」「歴女ブーム」とかなんとかいうけれど、そこには「日本史が好きなのはおっさん」という前提があるからでこの本では通説とされがちなおじさん史観にツッコミを入れつつ、乙女寄り目線で古代から第2次世界大戦ぐらいまでの歴史を語ってみるよというこの本。

ノリとしては非常に軽いです。とても面白くて笑えます。
ウズメは「脱いで笑いをとる女芸人」になっているし「日本は神話の時代から肉食女子×草食女子」とかそういう感じに始まる。そして

古代史の現場はただ今激変中。たとえば今は『仁徳天皇陵』は現在「大仙古墳」と書き、横に「伝・仁徳天皇陵」と書くのが主流

とか

現在、多くの中学歴史の教科書で、鎌倉幕府ができたのは1192年(いいくに)ではなく1185年(いいはこ)になっているという事実をご存知でしょうか。

まじで! と思った。今度教科書ガイド的なあれ確認してこよう……と思った。

吾妻鏡が凄く気になる。
公式記録なのに頼朝がいつラブレター送ったとか、政子が嫉妬しただとか、静御前が生まれた子どもと引き裂かれるのを嫌がって4・5時間粘ったとか逐一載ってるとかなにそれすごい。

あと聖武天皇が愛用したベッド1が正倉院に保存されててベッドカバーの大きさがシングルベッド2つくっつけたダブルサイズとか! 奈良時代凄い。

万葉時代の「ますらを」は友情の交歓も、すこぶる濃厚だったようですね。藤原久須磨と大伴家持との有名な相聞歌を紹介してみましょう。
「夢のごと 思ほゆるかも はしきやし 君が使の 数多く2 通えば」 (巻第4)
「キミがボクに手紙を届けてくれる回数がこんなに多いなんて……まるで夢みたいだ」と喜んでおります。そんな家持に、久須磨は
「奥山の 岩陰に生ふる 菅の根の ねもころ我も 相思はざれや」 (巻第4)
菅の根というのは、今でいうスゲという植物で、根が細やかに長く伸びます。
「管の根くらい細やかに、濃密に、しかもねもころ(=ねんごろ)にボクは家持のことを思ってるんですよ」とレスしたんですね。……これって友情じゃなくて愛じゃないか……と感じる人も多いでしょう。ですが、『万葉集』に(ほぼ)限って、こんな歌が男同士で多く詠まれてるという事実と、当時の貴族の情熱的な気風を考えると、私はこれが「ますらを」風の友情だったと考えます。

(P28)

奈良時代パねえっす。

  1. 奈良時代なのにベッド! []
  2. まねく []

トラベル・スクラップブック

おしゃれ雑貨的な本。
もうちょっと1人あたりにページが割かれていればよかったな。「写真オンリーキャプションはあってもほんの数行」がとても多い。スクラップブックの作り方ではなく完成品の一部をお披露目、雰囲気をおたのしみください写真集的な位置づけだと思う。

文章は写経のように書くのがいい

読まず嫌い。が面白かったのでそれ以外の千野帽子既刊を探しに行ってなんか気になる感じのオーラを放ってたので読んでみることにした。主に文章術っぽい本です。
文章を書く本来の楽しさは「自分のために書く」という自己完結型にあるのではないかというのにはじまる。

実践編。(香山さんの実際書くときにしていること)
構想はあまりしない→思いついたところから書く。考えが詰まりそうになったら具体例を。ちなみに嘘や作り事はよくないよ。話の着地点が分からなくなる。エンタメ目指すならそれもいいけどここではそれを目的としていない→具体例を書いたらそれについてのツッコミを。

図書館の007の棚の辺りにおいてあるちょっと気になってた本である週末作家入門の紹介が載ってた。小説家指南の本だとおもってスルーしてたんだけど普通に文章術的な方向の本らしい。それならいいかなと思って今度よむ。

作家が本当に悩むのは、この「どこまで書いていいのか」というギリギリの線引きについてなのではないか。誰もが読みたがる心温まる物語や美しい恋愛などをいかに上手く書くか、といったことはあまり問題にならない。本当に問題になるのは、「書かないほうがいいことや、書くことで自分のマイナスになったり読者を不愉快にさせたりすることをどう書くか」ということなのだ。

(P183~P184)
PAGE TOP